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■夏の日の想い出・アルバムの続き(7)

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そんなある日のこと、大己貴は兄たちに言われました。
 
「おい、大己貴、俺たち狩りに行くからお前ちょっと手伝え」
「はい」
 
大己貴は母から「もう少し身体を鍛えなきゃ」と言われたことを思いだしました。そうだよね。ぼく頑張らなきゃ、と思い兄たちに付いて行きます。
 
「この山にはでっかく赤い猪が居るんだ。俺たちが猪を駆り出すから、大己貴、お前は下で待ってて猪を仕留めろ」
「え〜?そんな。猪仕留めるとかできるかなあ」
「お前も11歳だろ。そろそろそのくらいできなくちゃ」
 
挿入歌・常滑舞音『猪狩り』(竹取物語で使用した『姫狩り』の替え歌)
 
それで大己貴は「頑張ろう」と思い、槍を持って下で待ち構えていました。するとそこに“転がって”きたのは真っ赤に焼けた巨大な岩(CG)でした」
 
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(最初赤く塗った発泡スチロールの塊で撮影しようとしたが、まっすぐ転がってくれなくて諦めた)
 
「ぎゃー!」
と悲鳴をあげて、大己貴は岩の下敷きになってしまいました。
 
カメラは倒れてピクリともしない大己貴(七浜星南)を映す。
 

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夕飯の時間、大己貴が居ないので代わりに2番目に下の高蔵男(桜田ミチヨ(*21))が配膳係をしています、大己貴の母が心配して訊きます。
 
「すみません。大己貴を見ませんでした?」
「ああ。なんか森の中で寝てたよ」
「え〜?」
 
母は森へ行き、松明を持って大己貴を探します。すると倒れて気を失っている大己貴を見付けます。ひどい怪我をしているようです。火傷もしているようです。
 
母は神産巣日神(かみむすびのかみ/演:鳥山プロデューサー)にお祈りしました。
「どうか大己貴を助けてください」
 
すると蛤貝姫・蚶貝姫(うむぎひめ・ききがいひめ/演:入瀬ホルン・入瀬コルネ)が雲に乗って飛んできます。(*22)
 
2人が大己貴に薬を塗り、蘇生術も施すと、大己貴は意識を取り戻しました。
 
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「良かったぁ」
「お母さん・・・」
 
母は蛤貝姫・蚶貝姫および神様にたくさん感謝しました。そして大己貴に言いました。
 
「お前、こんなことしてたら兄さんたちに殺される、根の国に行き、須佐之男命(すさのおのみこと)に保護してもらいなさい」
 

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(*21) 桜田ミチヨはサウザンズのチューニング係。サウザンズのメンバーなので特に個人名はクレジットしていない。男の娘であるが自分の性別に迷いは無いので男装も平気である。でも(サウザンズのコアなファン以外の)ほとんどの視聴者は女優さんが男装しているとしか思わなかったようである。
 
(*22) この撮影のために入瀬コルネ(吉川日和)はエキュレイユ2に乗せられて氷見飛行場から東京ヘリポートに運ばれた。彼女は頻繁に東京と富山を往復している。
 
7.29 →東京(車)妹の引越
7.31 富山←(車)
8.05 →東京 (Honda-Jet) 竹取物語
8.16 富山← (Honda-Jet)
8.26 →東京 (Do228) ライブ参加
8.28 富山← (Ecureuil2)
9.09 →東京 (Ecureuil2) 因幡の白兎
9.11 富山← (Ecureuil2)
 
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撮影のついでに!?立山煌のシングルにヴァイオリンを入れた。そしてそのついでにカレンダー用の写真も撮られた!
 
(フレッシュスターのカレンダーと北陸組のカレンダー)
 
また「年末年始のご挨拶のCM」で振袖を着せられ「明けましておめでとうございます」版のビデオも撮られた!
 

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それで大己貴(七浜星南)は真っ暗な洞窟を通って根の国に行きます。
 
(このシーンは『青の洞門』で使った洞窟のセットを再利用)
 

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そして須佐之男神(すさのおのかみ/演:ケンネル)に会うと
「ぼくもっと身体を鍛えたいんです」
と言いました。
 
「おお、頑張るが良い」
と言って須佐之男神は彼に身体を鍛えるメニューを課したのです。
 
ここで七浜星南が走っている様子、泳いでいる様子、山登りしている様子、腹筋している様子(パートナー:三国舜)、腕立て伏せをしている様子、などが映った。
 
(常滑舞音が歌う『練習、練習、そしてまた練習』が流れる)
 

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そして5年後。
 
たくましくなった大己貴(ここからは七浜宇菜)が木の枝にわたした棒で懸垂している場面が映る。
 
(宇菜様かっこいいー!と女性ファンの声)
 
「お前もだいぶ逞しくなったな」
と須佐之男命が言います。
 
「おかげさまで」
「これだけ強くなったらもう地上の国に戻っても兄たちに負けないだろう。これからはお前は“大国主命(おおくにぬしのみこと)”と名乗りなさい」
 
「はい!」
 
語り手「それで大己貴命(おおなむぢのみこと)あらため大国主命(おおくにぬしのみこと)は根の国から地上へ戻りました。大国主命は一般に“だいこく様”(*23) と呼ばれていますのでこれからは彼のことを“だいこく様”と呼ぶことにします」
 
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(*23) 現代の“だいこく様”は日本の大国主命(おおくにぬしのみこと)と仏教の大黒天(だいこくてん/マハーカーラ)が、音読みすると同音なので混乱し混同され習合されたものである。大黒天というのはインドの三主神のひとりシヴァの別名なので、やはり偉い神様。奧さんは大黒天女(カーリー)。カーリーは凶暴でとっても怖い女神様であり、インドでは物凄く人気の高い神様である。
 
たぶんヨーロッパのブラック・マリア(ノートルダム)と同根。
 

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根の国から戻っただいこく様が兄たちの所に戻ると言われました。
 
「お前生きてたのか」
「あるところで身体を鍛えていました」
「ああ、身体を鍛えるのはよいこと」
 
それで御飯の時間になるとまた給仕係をしますが、だいこく様はたくさん身体を鍛えているので、わっぱを1度に20個持てます。それであっという間に配膳が終わり「おお、進化してる。偉い偉い」と言われ、嬉しくなります。
 
(「宇菜様かっこいいー」と女性ファンの声)
 
挿入歌・常滑舞音『毎日毎日笑顔でサービス』
 
高蔵男など
「大己貴が戻って来てくれて助かる。居ない間はぼくがやらされていたから」
と言っています。
 
母は
「身体を鍛えてきても、やっぱりパシリなの〜」
と呆れ顔です。
 
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だいこく様が兄たちのところに戻ってから数ヶ月経った時、兄たちは言いました。
 
「お前ちょっと付いてこい」
「何ですか〜?」
「因幡国(いなばのくに)に八上姫(やがみひめ)という物凄い美女がいるという。俺たちはその美女に妻問いに行く。お前は荷物持ちしろ」
「はいはい」
 
それでだいこく様は兄たちの荷物を荷車3台に載せ、馬に牽かせて後から付いていきました。曳いてると時々車から落ちる荷物もあるので、それをまた積んだりしながら歩いて行きました(*24).
 
(*24) 大黒様というと“大きな袋を肩に掛け”ている様子がよく描かれているが80人分の荷物が肩に掛ける袋で収まるとは思えない。1人1kgとしても80kgである。それで荷車の登場となった。荷物の大きさも考えたら荷車1台に20-30個、3台くらい必要と思われる。この量の荷物を牽くのは人間には無理なので馬の登場となった。
 
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時代考証無視だが、そもそも80人分の荷物を1人で持っていくこと自体が不可能である。
 

さて因幡の国に1匹の白兎(常滑舞音)が居ました。海岸の山の上に住んでいたのですが、ある時洪水があって流されてしまいました。兎は沖にある島(*25)に辿りつきますが、途方に暮れます。
 
挿入歌・常滑舞音が歌う『沖にウサギだ』
 
(『沖に娘だ』の替え歌。『沖に娘だ』では3人の男が助けに行くがウサギ版では誰も助けに来てくれない。海鳥が糞を落として行くだけ)
 
「どうやって浜まで帰ろう」
と悩みます。
 

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(*25) 原文「淤岐嶋」。これを“隠岐”のことでは?という人もあるがさすがに遠すぎると思う。白兎海岸からは100km, 島根半島からでも60kmある。因幡の国から対馬海流の上流方向になり、そちらへ流されるとは思えない。
 
この伝説の残る白兎海岸には沖合100mのところに“淤岐島”という兎の形をした島があり、この伝説はそもそもこの島が兎に見えることから生まれたのではとも思える。
 
↓淤岐島 2007.11.22撮影

 
筆者が白兎海岸を訪れた時は気付かなかったのだが。浜と島の間に多数の岩礁が並んでおり、ここをうさぎが跳んで渡ったのではとも言われ「ワニの背岩」と呼ばれている。
 
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なおもうひとつ、白兎海岸の沖合2.5kmの所にも大島あるいは「伏野大島」という島がある(伏野海岸からは1km)。下記の写真が多分この島ではないかと思う。鰐の一族を集めてその上を跳び越えたという話にはひょっとしたら、こちらが合うかも。白兎海岸からは東側になるので潮流に流されたら到達する可能性がある。
 
↓夕日を受けて金色に輝く沖合の島。伏野大島?2007.11.22撮影

 

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その時、島の近くを一匹のワニ(CG)(*26) が通り掛かります。ウサギはワニに呼び掛けました。
 
「ねえ、ワニ君」
「なんだい、ウサギ君」
とワニ(声:森原准太)は応えます。
 
「君達ってよく見かけるけど、全部で何匹くらい居るの?」
「たくさん居るよ」
「ぼくたちより多いかなあ」
「きっと多いと思う」
「一度全員集めて数えてもいい?それでウサギとどちらが多いか確認したい」
「いいよー。じゃ全員集めるね」
「その時、数えやすいようにこの島から浜に向かって一列に並んでくれない?」
「OKOK」
 
それで多数のワニが集まって来ました。ワニたちはウサギが言ったように浜に向かって一列にならびました。
 
「じゃ君たちの上を跳びながら数えて行くね」
「おっけー」
 
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それでウサギは
「1、2、3、4、・・・」
と言いながらワニの上を跳んでいきます。
 
ウサギがひたすらワニの上をとんでいく映像が映ります。
 
挿入歌・常滑舞音『ワニが1匹、ワニが2匹、ワニが3匹、・・・』(歌の最後ではウサギは眠ってしまう)
 
(このシーンは床に90cmおきにテープを貼っておき、舞音はその上を飛び跳ねている。あとでCGでその場所にワニがいるように加工している)
 

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夏の日の想い出・アルバムの続き(7)

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