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■春春(23)

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「こんな格好になっちゃった」
と邦生。
「別にいいと思うよ。今夜は私の花嫁さんになってね」
 
と真珠も言って、祝賀会はごく普通に?始まった。
 
エレクトーンを弾いていた千里まで
「この曲の歌詞がまずかったかなあ。『今僕は燃え尽きる』なんて歌詞だから、男として燃え尽きて女になったのかも」
などと言っていた。
 
ここで邦生は男だと思っている人たちは、祝賀会の余興として女装させられたのだろうと思っている。
 
一方で邦生が女だと思っている人たちは、最初ジョークで男装して入場してきたのだろうと思っている。
 
また一部の人たちは、女同士の結婚だけど、一応男と女の結婚であるかのように装うため、こういう演出をしたのだろうと思っている。
 
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結局様々な解釈の余地を残すような演出をしたのである。
 
邦生の胸にしても、邦生が男と思っている人は、付け乳のようなものを着けているのだろうと思い、邦生が女だと思っている人は、女だから胸があるのは当然と思っている。
 
ちなみに最初タキシードを着て、本当に真珠と腕を組んで入場してきたのは真珠の兄・金剛である!彼は妹と腕を組むなんて恥ずかしかったと後で言っていた。大ショッカー?に扮してくれたのは、真珠の友人の“男の娘組”の面々である(ミステリーハンティング同好会のメンツがかなり居る)。彼ら(彼女ら?)はこの後、割り当てられている火牛ホテルの個室で、以降の祝賀会に参加した。
 
実際の邦生は18:00-18:30のダミー結婚式を終えたあと、服をタキシードからウェディングドレスに着替え、明恵の手でとっても可愛くメイクしてもらっている。それで、ウェディングドレス姿の邦生を見た親戚の人たちも
 
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「花婿さん、お化粧すると凄い美人になっちゃうね」
「こんなに可愛くなるなら、ウェディングドレス着てもいいかもね」
と、わりと好評だったようである。
 
なお人物の入れ替わりは、背面の黒幕を利用した単純なものである(たぶん)。
 

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結婚式・祝賀会の様子を6月17日放送の『霊界探訪』で見た人たちの意見。
 
「とうとう結婚したんだ?」
「あのふたり少し怪しいと思ってた」
「そもそもそういう関係だから、まこちゃんが、くにちゃんのちんちん掴んだりしてたのね?」
 
「でも、くにちゃん性転換してないの?」
「してると思うよ。ウェディングドレス姿見たら、くにちゃん、ちゃんと胸あったし」
「女同士では結婚できないから、くにちゃんが法的には男である内に結婚して、籍を入れて、その後、くにちゃんの性別を女に変更するんじゃないの?」
 
「ああ、そういう手があるんだ?」
 
しかし“女同士”の結婚ではあっても、くにちゃん“元男の子”だから、男女の結婚に準じるのでは?ということで、抵抗感は比較的小さめだったようである。
 
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婚姻届受理証明書も放送で映してたし!
 
だいたいこの番組は、青山が性転換して花嫁になって、赤ちゃんを妊娠したのも既に放送している!
 
(番組の方向性が変わってきつつあったりして)
 

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その後、祝賀会は、青葉の司会により、このように進行した。
 
・星衣良(祝賀会実行委員長)による祝辞
・ウェディングケーキ入刀
・友人代表挨拶(邦生:世梨奈、真珠:明恵)
・ゲスト祝辞(H銀行金沢支店長、真珠の指導教官、神谷内、花ちゃん、MH同好会の元顧問、邦生の叔父、真珠の伯母)
 
・余興(*40)
 
・祝メール紹介
・本人たちの謝辞
・石崎部長の祝辞と乾杯
・“新婦新婦”退場
 
星衣良はビジネススーツで決めて、ちゃんと弁護士バッジを付けての登場である。「弁護士様に委員長をしてもらおう」などと美由紀や世梨奈に乗せられ、実行委員長を務めた。
 
ゲスト祝辞では、邦生の叔父も真珠の伯母も
「なんか凄く可愛くなっててびっくりした」
 
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と言っていた(“可愛くなって”の意味が真珠と邦生では違う!)
 
※真珠は小さい頃から女の子の服を着ていたし、中高生時代は親戚の集まりに女子制服で顔を出していたので、そもそも最初から女の子だったと認識している親族が多い。瑠璃など、いつも「うちの妹が」と言っていた。
 

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(*40) ホローズ(邦生の元同級生・清原空帆のバンド)やColdFly5(例の製作で共同作業した)の演奏、川内みねか(花ちゃん)の歌唱を含む。
 
川内みねかについては「名前は知らないけど、可愛いアイドル歌手だね」と言われていた。
 
またスートラバンドまで演奏して、かなり受けていた。このバンドの演奏は一部放送され、視聴者にも受けていた(やはり番組の趣旨が・・・)。
 

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祝賀会が終わった後、2人はウェディングドレスを脱ぎ、邦生はビジネススーツ(ズボン型)、真珠はドレスで、双方の親族に挨拶した。その後、火牛ホテルのスイートルームに入った。新婚旅行代わりに、ここで日曜までのんびりと過ごすことになっている。
 
「お姫様抱っこして〜」
「頑張る」
 
なんとか邦生は入口からベッドまで、真珠を運ぶことができた。
 
「腰痛くない?大丈夫?」
「まあ何とか」
 
「ミューチャル・インサートしようよ」
「いいよ」
 
同時に入れ合うことはできるのだが、やはりその状態で射精までするのは難しい。どうしてもどちらかが外れてしまう。
 
それで通常の体勢に戻す。
 
「くーにん。今日からは、ぼくの中で生で出していいよ」
「あと1ヶ月我慢する」
 
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実は今妊娠してしまうと、出産予定日が1月になり、卒業前の大事な時に稼働できなくなる危険があるのである。2月や3月なら何とかなる。
 
「でも精子あるの〜?」
「あるよー」
「怪しいなあ。最悪留年してもいいのに」
「まこの母ちゃんに叱られる」
 
ということで、この日はちゃんと避妊具を付けてお互いに入れっこした。
 
「5日間で100回くらいできるかなあ」
「さすがに腰を痛めると思うし、さすがに俺のは立たなくなる」
「ぼくが付けてるのと同様のを付ければいいよ。買いに行ってくるよ」
 
真珠は、激しい動きをしても外れない、プラグ式ハーネスを使用しているが、邦生の場合はペニスが存在するので、ハーネス無しで中空型**ルドーを付ければよい。ペニスをプラグ代わりに使用するのである。このタイプのものはEDの男性も使用している。
 
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「腰が持たない」
「じゃ、くーにんが疲れたら、ぼくが入れればいいね」
「お前も腰痛めるぞ」
 
「でも、くーにんのおっばい、柔らかくて、揉みがいがあっていいなあ。ずっとこのままにしておこうよ」
「いやだよ。この5日間限定」
 
一応、千里は月曜日(4/18)にバストは小さくしてあげる、と言っている。真珠はこのままでいいと言っているが!
 

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4月13日の朝。
 
横田先生が春貴に声を掛けた。
 
「奥村先生、春季大会の選手名簿を今日提出するんですが、女子は数が少ないから、全員参加でいいですかね」
 
「あ、はい。それで」
「ポジションとかは固まってます?」
「あ、暫定的にですが」
「じゃこれに記入を」
と言われたので、春貴は記入していく。
 
ここで名簿には背番号と名前までは既に記入されていた。たぶん、部員名簿の登録順!に記入したのだろう。春貴は2-3年生はキャプテンから聞いたもの、1年生については昨日の練習を見て考えていたポジションを、手帳を見ながら記入していく。各々の身長も自己申告してもらったものを書いていく。この時、春貴は“なーんにも”考えずに↓のように全員分記入してしまった。
 
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4 谷口愛佳 153 PG
5 高田舞花 159 C
6 山口夏生 154 SF
7 竹田松夜 155 PF
8 原田河世 165 C
9 鶴野五月 152 PG
10 綾野美奈子 158 PF
11 高田晃168m C
 
「今年は背の高いセンターが入ってきましたね」
と横田先生は言った。
「ええ。中学時代はバレーしていたとかで、バスケの経験はあまり無いんですけどね」
「へー。彼女がバスケ覚えた秋の大会あたりが楽しみですね」
「はい。まだ総体(5月)には間に合わないと思います」
「じゃ、これで今日午後の代表者会議で提出してきます」
「よろしくお願いします」
 
むろんここで横田先生の言っている“背の高いセンター”は晃のことなのだが、春貴は、河世のことと思っている!
 
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この日の放課後、女子バスケットボール部員は校舎裏に集められた。
 
「今日からの練習はここでやるから」
とキャプテンが宣言する。
 
「え〜〜!?」
と1年生たちから声があがる。
 
「うちは弱いから体育館もらえないんだよ」
とキャプテン。
「次の大会で優勝して、体育館から男子を追い出して女子がそちらで練習できるようにしよう」
と舞花。
 
それでまずは校舎の周囲を春貴も一緒に5周走った後、体操をする。その後、土日の間に春貴が(自腹で)ホームセンターで買っておいたウッドカーペット(3畳サイズ×2枚)を出してきて、コンクリートの上に置く。そしてそこでドリプル練習してもらった。
 
「すごーい。ちゃんと木の板の感触だ!」
と2〜3年生は感動していた。
 
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これまではコンクリートの上でドリブル練習していたから、木のフロアとは感触が違い、それも試合で実力が出せない要因のひとつになっていたらしい。
 
その後、校舎の壁に取り付けられた3つのゴール(横田先生が増設してくれた)と、1個の古い移動ゴールを使って、シュート練習をした。30分やった後は、また昨日同様、4人ずつにして、妨害される中でシュートをする練習+リバウンドを取る練習をした。その後再度2人ずつに戻してシュート練習をして、この日の部活を終えた。
 
「パス練習とか、ドリブル走の練習とか、ゲーム練習は無しですか」
「練習できる場所が無いし。当面はひたすらシュート練習をしよう。また今度津幡に行こう」
 
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「先生。今度津幡に行ったらゲーム形式の練習もしましょうよ」
「今度はやってもいいね」
 

翌日(4/14) 日はお昼頃から雨になったため、女子パスケット部の練習は自動的にお休みとなるところである。明日も天気予報では雨になっている。春貴は火牛アリーナに電話してみた。
 
が、さすがに前日、しかも雨の予報の時では予約は取れなかった。
 
春貴は長期予報を見て訊いてみた。
 
「4月21日は取れますか?」
「残り1枠ですね」
「それお願いします」
「はい。予約を受け付けました」
 
昼休みにキャプテンの愛佳が春貴の所に来て
「今日は練習は休みでいいですかね」
と尋ねた。
 
「化学実験室に部員を集めてくれる?まだバスケのルールがよく分かってない子もいるみたいだから、その講習をしよう。明日も雨みたいだから、明日はテーブル・オフィシャルの練習で」
 
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「それもいいですね」
 
「それと21日に火牛アリーナの予約取ったから、また向こうで練習しよう。大会前にコートの感触を感じておいて欲しいし」
と春貴が言ったら、愛佳は何か考えている。
 
「どうかした?」
「ふと思ったんですけど、今度津幡に行く時に、うちの母にも来てもらってもいいですか?先生、ずっと練習に付き合って下さっているのに、帰りの運転もして下さって、たいへんだなあと思って」
 
この子は物事をソフトに言うのがうまいなと春貴は思った。多分前回、自分の運転に不安を感じたのだろう。
 
「それは助かるかも知れないね。疲れている状態で運転して万一のことがあったらいけないから。お願いしようかな」
 
「分かりました。母に言っておきます」
と愛佳は言った。
 
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愛佳の母が乗ると、春貴、選手8人と合わせて10人になる。春貴はほんとにあの車を借りられて良かったと思った。
 

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ということで、この日は化学実験室で、ルールの説明をした。
 
ほんの1ヶ月ほど前に自分が習った内容である。
 
「みんなトラヴェリングとかダブルドリブルとかは分かるよね?」
と訊くと、頷いているので、そのあたりは大丈夫そうだ。それで○秒ルールといったものから説明する。
 
24秒ルール:ボールを持ったチームは24秒以内にシュートしなければならない。
 
3秒ルール(1):制限エリアの中に3秒以上いてはいけない。
 
5秒ルール(1):スローインは5秒以内
5秒ルール(2):フリースローは5秒以内
5秒ルール(3):近接して防御されたら5秒以内にパスかシュートかドリブルする
 
8秒ルール:バックコートでボールを持ったチームは、8秒以内にフロントコートにボールを進めなければならない。
 
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バックパスの禁止:フロントコートからバックコートにボールを戻してはいけない。
 
「まあ、バスケットはスヒーディーにプレイしろということだね。ちんたらちんたらフレイしてはいけないということ」
と春貴は言った。
 

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ジャンプ・ボール・シチュエイションとオルタネイティング・ポゼッションルールについても説明したが、これは中学でもやっていた五月と美奈子はむろん知っていたが、河世と晃は知らなかったようで、驚いていた。
 
次に、パーソナルファウル、テクニカルファウル、アンスポーツマンライク・ファウル、ディスクォリファイング・ファウルといったものを説明する。
 
そして退場になる回数についても説明する。
 
・パーソナルファウル・アンスポファウル・テクニカルファウルを合計5つで退場(ベンチには居てもよい)。
 
・テクニカルファウルとアンスポファウルは合計2個で退場。
 
(これらの数え方は過去に何度も変更されている;↑は2022時点のもの)
 
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・ディスクォリファイング・ファウルは一発退場(会場から追放され控室へ)。また、追って協会等から処分が下される(アマチュアの場合は一定期間または回数の出場停止を課されることが多い。プロだとこれに罰金も追加される)。
 

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春春(23)

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