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■少女たちのBA(4)

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2002年7月18-19日(木金)、千里たちN小6年生は札幌方面に修学旅行に行った。
 
北海道があまりにも広すぎるし、道外に出るには費用がかかることから、道内の小学校・中学校の修学旅行はだいたい道内である!千里たちは宿泊を伴う行事を4年生の時からしているが
 
4年 キャンプ体験 市内のキャンプ場(10km)
5年 宿泊体験 旭川方面(250km)
6年 修学旅行 札幌方面(460km)
 
と距離(↑は往復の距離)は伸びている。
 
でも1泊2日は動かない!(公立小学校の修学旅行は1泊2日と定められている)
 

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貸切りバスでの往復になるが、バスは1クラス1台である。座席は最前列に“なかよし”学級(2組のバスは“すずらん”学級)の子と先生が座った他は、基本的に前に男子、後に女子である。バスでの移動が長時間になるので、男女を分けておかないと色々問題がある。実際の席決めは、クラス委員の蓮菜と中山君が中心になって行っている。なお、千里の席は女子の並び(蓮菜の隣)、留実子の席は男子の並びに設定した。
 
留実子の隣は同じサッカー部の鈴木君であるが、鈴木君は、留実子って実はちんちんあるのでは?と疑っている!(サッカー部の部員で留実子に恋愛感情を持つ子はいない。みんな留実子を“ほぼ男子”と思っている)留実子は試合のあるサッカー場で平気で男子と一緒に着替えるし、男子トイレを使う。男子のオナニーについても平気で話す。
 
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当日は学校に6時半集合であった。実際は千里は6:10頃に校庭まで来た。蓮菜や恵香、美那などはもう来ていた。
 
「千里の靴が赤いのになってる」
「うん。新しいの買ったぁ」
「これミズノじゃん」
「千里がブランド物履いてるのは珍しい」
 
先月の遠足(6.14)の時以来履いていた黒いスニーカーは、友人たちから
「千里らしくない」
「まるで男の子みたい」
などと言われて不評だったし、母が適当に買った靴で、見た目に反してクッションが全く無く、実は遠足の後で足が痛くなった。さすが500円!の靴だと思った。
 
それで、例祭で神社の手伝いをしてもらったお金で新しいウォーキングシューズを買ったのである。この時、先日の遠足の反省でたくさん歩いても足に負担が掛からないよう、少し高かったが、しっかりしたメーカーのものを選んだ。
 
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「色気無いパンツ穿いてる」
 
と言われる。千里はボトムは青いストレッチジーンズの9分丈のものを穿いてきている。蓮菜や恵香もやはり青いジーンズである。どちらもお母さんから
「あまり可愛いの穿くのは危険だから」
と言われたらしい。
 
「だってスカート禁止と言われたし」
と千里は言う。
 
今回の修学旅行は体操服は寝間着代わりに持って行くが、昼間の服装で
「女子のスカート禁止」
「キャラクタ物の服禁止」
が通達されている。
 
「女子のスカート禁止ということは男子はスカートでもいいんですか?」
と鞠古君が質問したので
「鞠古君がスカート穿いてきたいのなら止めないけど」
と我妻先生は言っていた。
 
それで本人「スカートにしようかなあ」などと言っていたが、留実子が殴った!ので、結局スカートは諦めたようである。
 
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(鞠古君が留実子を殴ることはないが、鞠古君は留実子に頻繁に殴られている気がする)
 

蓮菜と恵香は“女子のスカート禁止”の対象には千里は入るのだろうかと少し悩んだのだが、本人は自分は女子と考え、スカート禁止に従ったようである。
 
しかし禁止でなかったらスカート穿きたかったのだろうか?と恵香は考えた。
 
「あれ?千里今日は髪留め2個付けてるんだ?」
「うん。変な寝方したら、寝癖が酷くて1個では押さえきれなかったんだよ」
「ああ、千里の髪、長いからね」
 
千里の髪の毛は胸くらいまである。父が「気持ち悪い。俺がバリカンで刈ってやる」というのから、日々逃げている。千里が見た目女子にしか見えないのはひとつはこの長い髪のせいもある、と蓮菜は観察している。
 
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先日の遠足の時は「身体動かすのに邪魔にならないように」と言って髪はツインテールにまとめて、ウィンドブレーカーの中に入れていた。しかし今日はまとめもせずにストレートヘアをそのまま曝している。千里はこの修学旅行は女の子で通すつもりなんだろうな、と蓮菜は考えた。
 

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6:35くらいに「整列して」と言われる。点呼が取られて、1組は留実子以外!揃っていることを確認する。我妻先生が電話を掛けていた。
 
校長先生のお話を聞き、トイレタイム!のあと、各クラスごと2台のバスに乗り込む。ここで6:48になって留実子が父の車に乗ってやってきて
 
「すみませーん」
と言い、バスの所に駆け寄った。
 
「こら遅刻」
と我妻先生はゲンコツを留実子の頭に軽く当てた。
 
(我妻先生はこれは男子にしかしない!我妻先生は留実子が女子というのはむろん知っているが、やはり留実子は男子扱いのようである)
 
我妻先生が「トイレに行く時間待ってあげるから」と言うので、留実子はすぐ校舎内のトイレまで行って来た。留実子がトイレで苦労しがちなのを配慮してくれたのもあるんだろうなと蓮菜は思った。
 
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今回、付き添っている先生は、1組担任の我妻先生♀、2組担任の伊藤先生♂、なかよし担任の元原先生♀、すずらん担任の金津先生♂、特殊学級補助員の手島先生♀、教頭先生♂、保健室の祐川先生♀、体育の桜井先生♀、級外の神沢先生♂と横田先生♀、以上10名である。参加生徒は55名で、だいたい生徒5-6人に1人くらいになる。使用しているバスは正座席45席の大型バスである。
 

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ツアーの参加者であることを示すワッペンを全員に配り、みんな胸やお腹に貼り付けていた。
 
ワッペンは男子用、女子用が異なっていて、男子は青いふちどりで半ズボンを穿いたエゾシカの“キタオ”君、女子は赤いふちどりでスカートを穿いたエゾシカの“キタエ”ちゃんである。“キタコ”でないのは“キタオ”と聞き間違いしやすいからである。
 
今回は先生たちも男性は“キタオ”、女性は“キタエ”を付けている。
 
今回の修学旅行に参加したのは、“学籍簿上は”1組が男16女12, 2組が男15女12 である。
 
さて、女子用のワッペンは全部で33枚配った。
 
「あれ?女子は教師も入れて30人と思っていたのに」
 
(1組女子12 + 2組女子12 + 女教師6 = 30)
 
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「村山(千里)さんと花和(留実子)さんの分では」
「男子は教師も入れて35人のはずだけど34枚しか出てないよ」
「あ、それで2+1で数が合うかな」
などと先生たちは会話して納得した。よく考えたら辻褄が合ってないのだが、先生たちも深くは考えなかった。
 
なお遅刻してきた留実子にもちゃんと我妻先生が女子のワッペンを渡している。むろん千里は女子のワッペンをもらっている!!
 

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バス酔いしやすい人に酔い止めの薬を飲む時間も与えた上で、7時に学校を出発した。なお、酔いやすい人は真ん中付近の席が揺れが少なく酔いにくいので、(前方に座る)男子では後端、(後方に座る)女子では前端に座らせている。
 
学校を出たバスはR239/R233/R275と走り、17日に開業したばかりの沼田ICから、深川留萌自動車道に乗る。深川JCTから道央自動車道に入り、少し走って、茶志内(ちゃしない)PAでトイレ休憩した。
 
出発前に学校でトイレに行ってはいるが、それから1時間半経っている。そもそも朝早く結構無理矢理起こされて出て来た子が多いし、それで特に女子はほぼ全員トイレに行く。当然長蛇の列となる(ここは女子トイレの個室は5つしかない)。
 
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留実子は女子トイレの列に並んだ。
 
「るみちゃんも赤いワッペンしてたら女子トイレ使いやすいね」
などと美那が言う。
「うん。これで痴漢として通報される確率が低くなる気がする」
と留実子も言っていた。
 
「るみちゃん、私や蓮菜とかと一緒にトイレ行くようにするといいよ」
と、赤いワッペンを付け、女子トイレの列に並ぶ千里が言うので、こいつ完璧に開き直ってるなと佳美は思った。
 

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留実子はしばしば男子トイレも使っているが(特にサッカーの試合に行ったような時)、彼女は小便器が使えないので、個室を使うことになる。しかし男子トイレの個室は競争率が高い。高速のSA/PAなどはまだいいが、商店などでは1個しか無かったりする。
 
(留実子が小便器の使い方をマスター!?するのは中学に入ってからである!)
 
それで修学旅行前日に桜井先生が留実子を呼んで釘を刺しておいたのである。
 
「あんた、修学旅行中はちゃんと女子トイレ使いなさいね」
 
「でも私、女子トイレに居ると通報される危険があるんですけど」
「必ずお友達と一緒に行こう。蓮菜ちゃんとか、千里ちゃんとかと一緒に行けば万一の時は弁明してくれるよ」
 
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それで留実子は桜井先生のアドバイス通り、女子トイレを使うことにしたが、先生の言葉を回想して「つまり千里は女子トイレかぁ!」と思った。
 

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30人の女子がトイレを使うのに20分近く掛かったので出発は8:50となった。茶志内PAではなく砂川SAに入ればトイレの個室は10個と倍あるのだが、基本的にツアーではSAをできるだけ避ける。それはSAだと売店に行って戻って来ない子がどうしても出るからである!
 
バスは道央自動車道を南下し、札幌ICを降りて、9:45に最初の見学地である北海道庁旧庁舎(通称:赤レンガ)に到着する。
 
ここは見たことのある子も結構いるのだが、初めての子も多く
 
「きれーい!」
 
という声があがっていた。
 
明治21年(1888)に建てられた優雅な趣のある建物で、1968年に近代的な庁舎が建てられるまで使用されたが、実は現在でも一部の部門が置かれて使用されている、現役の建物である。
 
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この庁舎の前で最初の記念写真を撮る。右側(向かって左)に男子、左側に女子が並ぶ。留実子はサッカー部の鈴木君が「花和はこっち来い」と言って男子の並びに連れていった。千里は蓮菜と恵香の間に並んだ。
 

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この赤レンガ庁舎、そして新庁舎、更には議事堂などをガイドさんの案内で1時間ほど掛けて見学した。結構歩くので新しい靴でよかったと千里は思った。
 
みんなから体力大丈夫?と心配されていた優美絵も頑張って歩いている。彼女はナイキのエアマックスを履いている。かなりいいお値段のする靴だ。多分千里の靴の4-5倍の値段がする。修学旅行に参加することを決断した時に、桜井先生が優美絵の御両親と話し合ってこの靴を使うことにしたらしい。
 
議事堂から通りに出て600mほど歩くと札幌市時計台がある。
 
「これが“日本三大がっかり”のひとつ、札幌市時計台でございます」
などとガイドさんが案内すると、どっと笑い声が出る。
 
“日本三大がっかり”とは、有名な割に小さかったりどこにでもありそうなものだったりしてガッカリするというもので、札幌市時計台、高知の播磨屋橋、沖縄守礼門の3つである(守礼門の代わりに長崎のオランダ坂が挙げられる場合も)。
 
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建物の前で各自記念写真を撮る。ガイドさんは、写真の撮り手を探してそうな感じの子に声を掛けて撮ってあげていた。千里たちは、千里・蓮菜・恵香・美那・留実子・穂花で並び、小町が写真を撮ってくれた。
「小町ちゃんと小春ちゃんも並びなよ」
「だったら千里も入れて」
それで3人並んだ所を恵香が小町のデジカメ(Canon Powershot A200)で撮ってくれた。
 
「鞠古君、鞠古君」
と恵香が鞠古君を呼んで、留実子と2人並んでいる所も撮影してあげた。恵香は蓮菜と田代君も並ばせようとしたが、この2人は並ぶのを嫌がったので放置した。
 
時計台の中に入って見学する(ここは中まで入らない観光客が多い)。
 
それであまり知られていないが、内部には札幌農学校演武場・札幌市時計台の歴史に関する資料が展示されている。1階は多数のパネルや写真が並び、その内容をガイドさんが説明するのを聴きながら歩いて行く。2階に行くとベンチがあり、“クラーク博士”が座っているので、その隣に座って記念写真を撮る子が多数出てここは順番待ちになる。
 
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時計台の時計の姉妹時計があり、その構造を見ることもできる。
 
 
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