【夏の日の想い出・いろはに金平糖】(1)

前頁次頁時間索引目次

1  2  3  4  5  6  7  8 
 
「インドの山奥って何だったっけ?」
と政子は唐突に訊いた、
 
「レインボーマンの主題歌じゃない?」
「アニメか何か?」
「特撮ドラマだよ」
「ふーん」
「インドの山奥で修行したレインボーマンが死ね死ね団と戦う」
「あ、死ね死ね団は聞いたことある」
「もう50年くらい前の作品だけどね」
「へー。私が生まれる前か」
「その後、一度アニメ化されているけど、それもかなり昔だね」
「ああ、アニメにもなったんだ?」
 
「このモチーフを使った歌が靴のCMとか、スガキヤのCMに使われている」
「あ!たぶん私が聴いたのそれだ!」
 
「子供たちの間で、“インドの山奥で”から始まる尻取り歌が大流行したんだよ。たぶん今の40-50代くらいの人たちが盛んに歌っていた」
 
と言って、私は適当にひとつ歌ってみせる。
 
「インドの山奥、でんぽううっ、たこやき焼、くちぶえ吹い、てんかのひでよ、ししまいおしまい」
 
「音を兼用させるんだ!」
 
「うん。“インドの山奥で”と“電報打った”をくっつけて“インドの山奥でんぽう打った”と歌う。“電報打った”と“たこやき焼く”をくっつけて“電報打ったこやき焼く”と歌う。“たこやき焼く”と“くちぶえ吹いて”をくっつけて“たこやき焼くちぶえ吹いて”と歌う。以下同様」
 
「おもしろーい」
「もっと長いのもある」
と言って、私は歌ってみせる。
 
「インドの山奥、でんでん虫かたつむ、りかちゃんプレゼン、トマトは真っ赤っ、かあちゃんおこりん、ぼくは泣いちゃっ、たんぼのまんな、かのじょのひみつ、わかっちゃいるけ、どうにもこうに、もんだい解けな、インドの山奥で、以下繰り返し」
 
「すごい、すごい」
と政子は喜んでいる。
 
「“インドの山奥で”の次が、“でんでん虫”に行くパターン、“電報打った”に行くパターン、“でんろく豆”に行くパターン、“出っ歯のおやじ”に行くパターン、などがある。“電報打った”は変形して“鉄砲撃った”になっちゃったパターンもある」
 
「“山奥で”から“鉄砲”じゃ繋がらない」
「電報なんて子供たちは知らなかったのかもね」
「鉄砲のほうがよほど死語という気がする」
「まあね」
「だけど“彼女の秘密”って何だろう?」
「さあ。焼き芋が好きだとか?(しずかちゃんの秘密)」
 
「きっと、実は男の子だったとかでは?」
「なぜ、そういう話に行く?」
 
しかし政子はレターペーパーを出すと、“インドの山奥で”から始まる、オリジナル尻取り歌を考えているようだった。
 
ルール
(1)同じ接続字は2度使わない。
(2)必ず前句と世界観を変える(2フレーズ使っての表現はしない)。
(3)最後はオチにするか先頭(“い”)に戻る。
(#)助詞の「は」「へ」「を」は「わ」「え」「お」とみなしてよい。
 
「できたー」
「だれどれ」
 
「インドの山奥、でんげきくらっ、たぬきのきんた、まんが読んだ、よるの女王のアリ、アクアは女の、コロブチ、かのじょの秘密、おくのほそみ、ちんちん取りた、インドの山奥」
 
「却下」
 
「なんで〜〜?」
と政子は不満そうだった。
 

その日、私はホンダの営業担当さんからの電話を受けた。
 
「実はですね。ホンダジェットのキャンセル品があるんですが、ひょっとしてそちらでお買いになったりしませんよね?」
「欲しいです。でもキャンセルされても、次の待機クライアントに売ったりしないんですか?」
「実はスペシャル塗装された機体なんですよ」
「なるほどー!」
 
それでは次の客への転用がきかない訳だ。
 
「実は機体の登録も終わり、引き渡そうとしたら、キャンセルできないかと言われて困ってしまいまして」
「ああ。それは辛い」
 
「§§ミュージックさんは、多数のホンダジェットをご購入して頂いているので、ひょっとして1機くらいに余分にでも買って頂けないかと思ってご連絡してみたんですよ」
 
「どういう塗装なんですか?」
「タイガー・エナジーという新電力会社なのですが、このところの燃料価格の高騰で急速に経営が悪化したらしくて」
「ああ」
 
「それで残金が払えないのでキャンセルしたいということだったんですよ。機体に描かれていたロゴマークと社名は消去しましたが、虎の絵まで消すのは結構時間と手間がかかるのと、どっちみち新品としては売れない状態で」
 
「虎の模様くらい全く問題無いです。取り敢えず実物を見せて下さい」
「はい。羽田に来て頂けます?」
「行きます」
 
それで私はコスモスと2人で羽田まで実物を見に行った。
「可愛い!」
とコスモスはこの模様がわりと気に入ったようである。
 
「それでお幾らですか?」
「再塗装費込みで5億ジャストとかではどうでしょう?」
「再塗装はこちらでやりますから4億5千万くらいでは?」
 
課長さんと話し合っている。
 
「再塗装は夏くらいまでには完了して頂きたいのですが」
「やりますよ」
「4億8千万では?」
「4億7千万では?」
 
再度話し合っている。
 
「分かりました。4億7千万円でお売りします」
 
すぐにオフィスに行き売買契約をする。その場で§§ミュージックが4億7千万円振り込んだので、課長さんが驚いていた。
 
「現在予約中の2機はどうしましょうか」
「そのままで。まだ2機買いますので」
「分かりました。ありがとうございます!」
 
機体は既に機体記号が登録されており、国土交通省に所有者の変更を届け出た上で、一週間程度で引き渡せるということだった。
 

12月11日(土).
 
ラピスラズリ主演『アルプスの少女』が放送された。この“昔話シリーズ”は通常、2時間枠(正確には1時間50分(110分)枠で、CMを除いて約99分)で放送していたのだが、これから最終回の『ピーターパン』までの4回は2時間半枠(正確には140分枠でCMを除くと126分)で放送される。
 
DVD-5の収録時間が最大133分なのでメディアで発売される時のコストを考えると、それを越える企画は条件が厳しくなる(メディア代の高いDVD-9を使えば max 240分)。この企画は予算が大きいので、メディアでも発売して費用を回収することが必須である。かつて各局で放送されていた2時間サスペンスが消滅してしまったひとつの要因はビデオで発売しても売れる見込みが無かったからとも言う。
 
今回の昔話シリーズが成功したのは、人気アイドルを主役に据えて、ビデオの売上が期待できたからである。このシリーズで唯一DVD-9を使って発売した初回の3時間スペシャル、アクア主演『火の鳥』など、DVDの売上がレンタル用DVDの売上も含めて10億円を越えて、制作費を大きく上回り、その後のシリーズ化のきっかけとなった。トントンくらいかなと思われたWADO主演『ヘンゼルとグレーテル』など、本人たちがその後、揃って性転換したことを発表したことから話題になり、物凄い売上となって“嬉しい誤算”になっている。
 
また『火の鳥』『浦島太郎』『八岐大蛇』『銀河鉄道の夜』などは海外からも引き合いがあり、英語版・中国語版も制作された。アクア、七浜宇菜、坂出モナなどは英語はある程度できるし、中国語も初歩的な会話程度はできるので声調を発音し分けることができる(でもBとPの違いとかは聞き取れない!)羽田小牧やUFOの3人も英語なら何とかなるので、主要配役を本人の台詞読みで収録することができた。この英語版・中国語版もかなり売れている。なお音声収録は一度に全員集めるのは無理なので、各々個別に時間の取れる時にお願いしている。
 
UFOの3人も頑張って英語だけでなく中国語の台詞も(事前に中国語のレッスンを1週間受けてから)自分たちで読んだことで、UFOの中国や東南アジアでの人気も高まった。
 

また昔の2時間サスペンスの末期には、予算が削られて、名前は通っているがギャラの安い俳優(要するに最近あまり出なくなってきた俳優)が多く使われるようになった。それで2時間サスペンスに出ること自体が、落ち目の俳優と見なされるようになって、結果的に人気俳優にはギャラを積んでも出演拒否されることが多くなったという指摘もあった。
 
今回は、いきなりトップアイドルのアクアを使ったことで、逆にプロダクション側から売り込まれるケースも多く、次々と人気アイドルが登場することにもなった。UFOやビンゴアキなど伸び盛りのアイドルが登場したのも、そういう“アクア効果”である。
 
しかしだいたい2時間枠で放送できるような大ネタをかなり使い切った感もあるので(最後の方は昔話より名作劇場という感じになった)、残り4回で終了ということになっている。この残り4回が2時間半枠である。
 
12.11 ラピスラズリ『アルプスの少女』
12.25 岩本卓也『セロ弾きのゴーシュ』
01.01 ビンゴアキ『オズの魔法使い』
01.15 アクア『ピーターパン』
 

今回の『アルプスの少女』では、元気いっぱいのハイジを町田朱美、病弱なクララを東雲はるこが演じたが、ロッテンマイヤーを里山美祢子、アルムおんじを藤原中臣、ゼーゼマンを香川満夫、ペーターの祖母を入江光江など、演技力のある人を配して脇を固めている。それで表情が豊かで、ほんとにハイジらしさを出した町田朱美の演技力とあいまって、とても品質の高い作品に仕上がっていた。また、ゼーゼマン家のメイド役をした栗原リアの演技もかなり評価され、彼女が女優として注目されるきっかけともなった作品である。
 
(リアの出番は原作よりかなり増えており、アルプスにクララが行く時もティネテが雑用係としてクララと祖母に付き添って行ったことになっていた:原作ではクララと祖母のみでアルプスに行く:実際問題としてお嬢様と奥様だけの組合せで田舎(というより秘境!)に行くのは不可能だと思う。特に女性の身の回りの世話をする女の小間使いは必須だったはず)
 
今回のドラマは、人気のラピスラズリ主演だけに視聴率も高く、テレビ局上層部も喜んでいた。ラピスラズリが歌う主題歌・挿入歌『山の呼び声/アルプス見えるかな』は放送3日前の12月8日に発売され、初動40万枚で、ひょっとすると5枚目のミリオンも狙えるかもという出だしであった。MVにはドラマの映像も使用されている(ドラマに残らなかった映像も含まれる)。
 
ドラマの収録は11月7-20日に、3日間の阿蘇でのロケも含めて集中的に行われている。村やフランクフルトの風景撮影に、山梨県の『ハイジの村』と『リサとガスパールタウン』などでも撮影している。映画を1本制作するくらいの時間と手間を掛けている。
 
ロケ地への移動に関しては、山梨は数台のワゴン車で運んでおり、阿蘇へは、§§ミュージックの(本当は千里の)G450を使用している。但し、ラピスのふたりと監督、主要俳優はHonda-Jetで運んでいる。村人役、フランクフルトの町の人役などは各々現地で調達している。
 

12月17日(金)以降、あけぼのテレビ・ЮЮネット・★★チャンネル(AYS連合)の回線(30fpsでテレビ700万回線・ラジオ300万回線)を使用して多数のネットライブが行われた。
 
ハイライト・セブンスターズ、スカイロード、バインディング・スクリュー、など多数の人気ユニットが登場する。ライブは、平日は19:00から、休日は13:00から(12/25-1/3は全て13:00)を原則とするが、一部変則スケジュールになった日もあった(後述)。
 
主としてバンド系が年内、歌手または歌唱ユニットを年明けにやっているが、一部例外もある。
 
(年内の予定)
12.17(金) キャロル前田とアドベンチャー
12.18(土) XETIMA
12.19(日) CCD
12.20(月) レインボウ・フルート・バンズ
12.21(火) スリルボカン
12.22(水) ゴールデンシックス
12.23(木) バインディング・スクリュー
12.24(金) ステラジオ
12.25(土) スカイヤーズ
12.26(日) リダンダンシー・リダンジョッシー
12.27(月) ハイライト・セブンスターズ
12.28(火) スカイロード
12.29(水) (休み)
12.30(木) スイート・ヴァニラズ
 
ハイライト・セブンスターズは12/30を鈴木社長は要望してきたのだが、あけぼのテレビのアルト社長が
 
「ハイライト・セブンスターズで12/30なら回線がパンクしますので平日にお願いできませんか」
と言ったら
 
「ああ、人気だから回線パンクするよね」
と言って、快く譲ってくれた!
 
会場は深川アリーナ(東京)・火牛アリーナ(石川県津幡町)・織姫・牽牛(仙台市)を、日によって使い分けている。セットの組み立て・撤去の問題があるので、同じ会場は2日連続しては使用しない。またバスケットなどの試合日程との兼ね合いで調整もされた。
 
いづれの会場を使った場合でも、5000人と繋がったプロジェクター、1万人とつながったスピーカーを設置して実施する。この生フィードバックのある環境でできるのが、あけぼのテレビの強みである。プロジェクター・スピーカーとつながる観客は各々のファンクラブで募集した。
 

12月21日(火).
 
大晦日に放送予定の、紅白歌合戦の歌唱曲目が発表された。本来は20日に発表する予定だったが、出場歌手の中の松田聖子の娘・神田沙也加が、18日に急逝したため、1日延期になった。またこの日、聖子の歌唱曲は発表されなかった。
 
12/25になって松田聖子は出場辞退を表明した。
 

12月22日(水).
 
アクアの27枚目のシングル『風よりも速くPantherQuality』が発売された。1月から3月まで放送予定の、『少年探偵団V』の主題歌と挿入曲である。
 

2021年12月22日(水).
 
この日はローズ+リリーの20枚目のアルバム『ラブコール』も発売された。
 
前回10月に発売した『ランチセット2021』はベストアルバム、昨年12月に発売した『ホームワーク』は企画物だったので、オリジナルアルバムとしては実は2020年1月に発売した『十二月』(じゅうにつき)以来、1年11ヶ月ぶりのアルバムとなった。
 
ローズ+リリーのオリジナル・アルバム:−
 
2013.07.03(水) RLA9『Flower Garden』290万枚
2014.12.10(水) RLA10『雪月花』340万枚
2015.12.02(水) RLA11『The City』195万枚
2016.12.07(水) RLA12『やまと』320万枚
2018.03.14(水) RLA14『郷愁』148万枚
2020.01.29(水) RLA17『十二月』320万枚
2021.12.22(水) RLA20『ラブコール』
 
(枚数はいづれも、国内盤・国外盤を合わせた数字)
 

「え?マーサ妊娠したの?」
 
私は政子から聞いてびっくりした。
 
「今3ヶ月目に入った所」
「大輔さんの子供?」
「内緒」
「まさか貴昭君の子供?」
「彼とは1年半くらいセックスしてないよ」
 
つまり、1年半前にはセックスしたのか!?
 
「まあ子供の父親は生まれてから教えるよ」
「でも大輔さんと結婚するんでしょ?仲は復活したみたいだし」
 
ここの所、政子はかなり頻繁に百道大輔とデートしているようなのである。
 
「大輔と結婚するつもりはない」
「そうなの?」
 

「でもニューイヤーライブは大丈夫かなあ」
「まだ3ヶ月だから大丈夫だよ」
「そのくらいの時期がいちばん不安定なんだけど」
「平気だよぉ」
「じゃ医師に付いててもらおう」
「まあいいよ」
 
「震災復興支援ライブはどうしよう?」
「やるよ。平気だよ」
「かなり月数が進んでない?」
「そのくらいになると、よけい安定期だから平気」
「じゃ、いつかみたいに椅子に座って歌おう」
「ああ、それでいい」
 
この時、私は政子のお腹の中の子供の父親は、政子は曖昧な言い方をしているが、きっと大輔さんなのだろうと思っていた。しかし本当の父親を知るのは、1年後の2023年、大輔さんが亡くなった後になってしまう。
 

12月24日(金).
 
あけぼのテレビでは、クリスマス特別番組が放送された。19時から21時まで2時間を使い、あけぼのテレビ第12スタジオからの生放送である。
 
鈴鹿あまめ・夕波もえこ・古屋あらたの“あけぼのテレビ3人娘”による、18:30-19:00の前説を経て、19時から『くるみ割り人形』が上演される。
 
クリスマスの夜、お母さん(石川ポルカ)とお父さん(花咲ロンド)が3人の子供、ルイーゼ(石条ぼたん)・フリッツ(立山きらめき)・マリー(美崎ジョナ)(*1)にプレゼントをあげた。
 
立山きらめき・美崎ジョナは1月1日から活動開始の予定だが、うちわの、あげほのテレビなので、先行登場となった。石条ぼたんはAチャンネルに登場するのは初めてである(Bチャンネルには度胸付けで何度か出演している)。この3人は前説にも登場して、鈴鹿あまめから紹介されていた。特に美崎ジョナは1月発売予定の曲『岬・別れと出会い』を歌った。
 
今年度の新加入者は大半があちこちで活躍中で、実はこの3人だけが未だメディア未登場だった。今年はとにかく急に売れた子が多く、人手不足でデビュー前の子がどんどん徴用されることになり、“2022年デビュー”という契約を結んでいた(本来は最速デビューの意味だったはずの)美崎ジョナ・立山きらめき、がかえって取り残される結果になってしまった。
 

(*1)くるみ割り人形に出てくる3きょうだいは、E.T.A.ホフマン(Ernst Theodor Amadeus Hoffmann 1776-1822) の原作ではルイーゼ、フリッツ、マリー (Luise, Fritz, Marie) で、お嬢様人形の名前がクラルヘン(Klärchen)である。この話は元々ホフマンが友人、ジュリアス・ヒッツィヒ(Julius Eduard Hitzig) の家に招かれた時に、ヒッツィッヒの子供たちのために即席で作った話が元になっている。ヒッツィッヒの子供たちの名前は、上から、アントニー、フリードリッヒ、ユージェニー、クララ、マリー (Antonie, Friedrich, Eugenie, Klara, Marie) で、ホフマンはこのマリーがお気に入りだったが、13歳で亡くなっている。
 
物語の中では、フリッツ(フリードリッヒ)とマリーが主役になっているが、登場シーンの少ない姉・ルイーゼのモデルはユージェニーで(ひょっとしてミドルネームか何か??)、クララの名前は人形の名前“クラルヘン”に転用されている。アントニーは他の子たちよりずっと大きい(アントニーはフリードリッヒより11歳年上)ので、登場しなかったものと思われる。
 
デュマ親子によるフランス語への翻訳(というより翻案)では、ルイーゼは登場しない。マリウス・プティパによるバレエ作品(チャイコフスキー作曲)では主役はクララ(Клара"Klara")になっているが、これはお嬢様人形の名前から採ったものと思われる(プティバはドイツ語が読めなかったので、デュマ親子のフランス語翻案をベースにバレエ台本を書いた)。
 
なおくるみ割り人形のバレエでは主役の女の子の名前はクララにしている劇団と、ホフマンの原作に準拠してマリーにしている劇団とがある。今回の信濃町ガールズたちによるお芝居では、原作通りマリーにした。
 

クリスマスプレゼントで、ルイーゼ(石条ぼたん)は可愛いお人形をもらい、フリッツ(立山きらめき)は格好良い飛行機のプラモデルをもらったのに、マリー(美崎ジョナ)は不格好な、くるみ割り人形をもらっただけである。
 
「私も可愛いお人形さんがいい」
と姉に言ったが
 
「あんたもお人形もらったじゃん」
などと言われて不満である。
 
クリスマスの夜、マリーが寝ていると、ネズミの王様(演:山鹿クロム)(*2)が多数の手下を連れて出て来て「お菓子を寄こせ」と要求する。すると、くるみ割り人形が等身大になって(演:太田芳絵)多数の人形たちを引き連れて登場し、ネズミの王様の軍隊と戦い、追い払ってしまう。
 
ここでネズミ軍団・お人形軍団には、信濃町ガールズ関東のメンバーが出演している。人形軍団は白い衣裳、ネズミ軍団は黒い衣裳である。
 

(*2)西洋では大型のネズミと小型のネズミを別の名前で呼ぶ(総称が存在しない)。英語なら大型のものが rat (ラット)で小型のものが mouse (マウス)である。mouseの複数形は mice (マイス)と不規則に変化する。一般に、mouse は可愛い動物、rat は嫌な動物という認識がある。また中世にヨーロッパ人口の半数に相当する死者を出したペストは、大型のクマネズミにより媒介されたので、そのイメージもあって、rat は嫌われる。
 
ヨーロッパでのペストの流行は、モンゴル帝国連合の成立(1301頃)で東西の交易が盛んになったことで起きたとされる。ペストは元々は東洋の病気だった。ヨーロッパではこの“パクス・モンゴリカ”成立直後の1348年にペストの大流行が起きたのを皮切りに、1720年頃まで断続的に何度もエピデミックが起きている。
 
ところが1737年、ロシアに棲息していたドブネズミがボルガ川を越えて大量にヨーロッパに浸入すると、ドブネズミがクマネズミを駆逐してしまい、それでペストの大流行は起きなくなった。ロシアのドブネズミがヨーロッパを救ったのである。
 
ドブネズミとクマネズミは近隣種でどちらも rat であるが、ドブなど水のある所を好む肉食のドブネズミと乾燥した家の中を好む穀物食のクマネズミは生態が大きく異なる。クマネズミは人間の近くで生活しているので、人間に(蚤を介して)病気を移しやすい。天井を走り回ったり、現代の高層ビルを闊歩しているのはクマネズミ。下水道などにいるのがドブネズミ。
 

『トムとジェリー』のジェリー(Jerry)はマウス、ミッキーマウスもマウス、トッポ・ジージョもマウス(Topoはイタリア語でmouseに相当する語。ジージョはルイージの愛称なので英語に直訳するとルイス・マウス、ドイツ語に直訳するとルードヴィッヒ・マウス?)。
 
シンデレラでは御者になったのがラットで、馬になったのがマウス(フランス語ではスーリ)である。
 
親指姫を助けてくれたのはFeldmausという動物で、恐らく日本のハタネズミ(畑鼠)に近い動物、ハムスターの近隣種と思われる。サイズは10cmくらいで、マウスのやや大きめなものになるかも?
 
各国語での rat /mouse の言い方
 
英語 rat / mouse
フランス語 rat / souris
ドイツ語 Ratte / Maus
イタリア語 ratto /topo
ロシア語 крыса/мышь
 
さて『くるみ割り人形』に出てくる“ネズミの王様”だが、E.T.A.ホフマンの原作では Mausekönig, デュマの翻案では、roi des souris, プティパのバレエでは、Король мышей (King of mice) になっている。
 
つまりここでマリー(クララ)を脅しているのは。大型のクマネズミではなく小型のハツカネズミなのである。そんなちっちゃい動物にお菓子をゆすり取られるというのが、マリーのひ弱さなのだろう。
 

「くるみ割り人形さん、ありがとう」
と言って、マリー(美崎ジョナ)がくるみ割り人形にキスすると(寸止めならぬ尺止め!)くるみ割り人形は魔法が解けて、素敵な王子様(演:鈴原さくら)に変身する。
 
(くるみ割り人形がクリスマスツリーの陰に入り、王子様が反対側から出てくる演出)
 
そして、王子様はマリーをお菓子の国に招待するのである。
 
ここから、お菓子の国でのパーティーが始まり、様々な踊りが入る。
 
チョコレート(スペインの踊り)
 甲斐姉妹・水谷姉妹・鹿野カリナ&斎藤恵梨香
 
コーヒー(アラビアの踊り)
 今川容子・青木由衣子・左蔵真未/箱崎マイコ・豊科リエナ・大仙イリヤ
 
お茶(中国の踊り)
 ヴァンドール(佐藤ゆか・南田容子・山口暢香・高島瑞絵)
 
トレパーク(ロシアの踊り)(*3)
 花園裕紀・弘原如月・木下宏紀・篠原倉光・山本コリン
 
葦笛(フランスの踊り)
 直江姉妹・長浜夢夜/宮地ライカ・知多めぐみ・松島ふうか
 
フランスの踊りは3人組で踊るのだが、直江姉妹+長浜夢夜の組を見て、原町カペラが「男の娘組だ」と言ったら、花咲ロンドが
 
「あの子たちは全員性転換済みだから、女の娘組だ」
と訂正?していた。
 
「女の娘って何ですか?」
 

(*3) トレパーク(Трепак, ウクライナ語ではトロパーク:Трoпак/あるいはトリパークТрiпак) はウクライナ北東部のスロボダ・ウクライナ地方(紆余曲折を経て1920年以降はウクライナとロシアが分割統治)の伝統的な踊りであり、くるみ割り人形で使用されているメロディーもウクライナ風のものらしい。
 
“トロパーク”ということばは、元々“ねじり飴”のことで、そこから、この踊りを candy cane と英訳している劇団もあり、ねじり飴風のスティックや輪っかを持って踊ったりする。
 
↓ねじり飴のイメージ(小麦粘土で作ってみました!)

 
↓candy cane (wikipediaより)

 
ねじり飴は16-17世紀にフランスの宮廷で大流行し、ダンスのトロパックの名前は私の想像だが、ねじり飴のように激しく回転する所から来たのかも知れない。
 
マリンスキー劇場やボリショイ劇場の踊りはyoutubeなどで検索してもらえば分かるように、かなり地味なものであるが、この曲の振付に関しては様々な劇団が、独自の振付で踊っており、コサックダンスの動きを入れたり、高速回転したりなど、激しい動きを入れた振付が好まれている(たぶん元々のウクライナの踊りの要素を入れた)。
 
今回の信濃町ガールズのお芝居では男性メンバーだけで踊るつもりが、コリンが「やりたい!やりたい!」というので、彼女にも男性衣裳を着せて踊らせた。(いちばん上手かったので中央で踊ることになった)
 

キャラクターダンスが終わった後は、ここまでの出演者全員で『花のワルツ』を踊る(マリーと王子も中央でパドゥドゥ風に踊る)。
 
そして最後に“金平糖”(演:三陸セレン)が登場して、美しい踊りを見せて第1部は終わりとなる。
 
金平糖は、完璧に踊れるのはアクアくらいだったので、花咲ロンドがアクアに「踊ってよ」と言ったが、アクアは「セレンちゃんにやらせよう」と言い、セレンは1ヶ月前から必死に練習して、踊れるようになったのであった。彼はちゃんとトウシューズで踊っている。(今回トウシューズを履いたのは彼だけ)
 

「でも外国にも金平糖ってあるんですね」
などと“金平糖の踊り”を見ていた宮地ライカが言っているので、花ちゃんが
「本当は別のお菓子なんだけど、日本語訳した人が日本人に分かりやすいように金平糖と訳したんだよ」
と教えてあげた。
「ああ、別のものですか」
 
「まあスパゲティを知らない日本人のために、スバゲティをうどんと訳したようなものだよ」
「そんなに違うんですか!」
と隣にいた地多めぐみが驚いている。
 
「チャイコフスキーとプティバの原典ではДраже(ドラジェ, dragée)というお菓子になっている」
 
と言って、花ちゃんはネットで検索して画像を見せてあげた
↓(wikipediaより)

 
「金平糖とは全然違いますね!」
「日本語でいちばん近い単語は多分“糖衣”だと思う。正露丸糖衣の糖衣」
「へー」
 
「だから様々なドラジェがあるんだよ。ピーナッツとかアーモンドに砂糖やチョコをコーティングしたものとか、小粒のワッフルにチョコをコーティングしたものとか。麦チョコもドラジェだし、ケーキに飾るアラザンなんかも実はドラジェの一種。あれは英語ではシルバー・ドラジェと言う」
 
「へー!要するに何かコーティングしたお菓子ですか」
「そうそう。金平糖の語源になったポルトガル語のコンフェイト(confeito) というのも、この手のお菓子を指す単語だったみたいね」
 
「じゃ語源でつながってたんだ!」
 
「現代英語では dragéeのほか、Jordan almond, Sugared almond, confetto などと呼んでいるみたい。 dragéeはフランス語だけど、confettoはイタリア語らしい。ポルトガル語のconfeitoと同源の単語だろうね」
 
「くるみ割り人形のバレエでは、プティバの原典ではфея Драже(フェヤ・ドラジェ, fairy of dragée)だけど、フランス語訳では Fée Dragée」、英語では Sugar Plum Fairy と呼ばれている。元々のロシアではクランベリーにコーティングしたものが多かったらしいけど、英語圏ではプラムにコーティングしたものが多かったのかもね」
 
「へー」
 
「でも日本語では金平糖の精で通(とお)っている」
「なるほどー」
 
「ついでにバレエに詳しい人以外には、プリマが踊る役であることが全く認識されていない」
 
「そうですよね。チョコレートとかお茶とかコーヒーとか出てくるから、その仲間だろうと思ってる人多いですよ。曲も地味で目立たない曲だし。くるみ割り人形といえば、花のワルツだもん」
 
とクロムも言っていた。彼はセレンの練習にかなり付き合っていた。
 

番組をテレビ(スティック受信機を差している)で見ていた政子が言った。
 
「ねね、いろはに金平糖ってのもあるよね」
「それも一種の尻取り歌だよね」
「なんで、金平糖の前に“いろはに”が付くの?」
「“いろはにほへと”をもじって“いろはにこんぺいとう”でしょ」
「そうだったのか!今まで気付かなかった」
 
「さよなら三角、またきて四角から始まるのもある」
「あ、それ似てるなと思ってた」
 
私は両方歌ってみせた。
 
「いろはに金平糖、金平糖は甘い、甘いはお砂糖、お砂糖は白い、白いはうさぎ、うさぎははねる、はねるはカエル、カエルは青い、青いはお化け、お化けは消える、消えるは電気、電気は光る、光るはおやじのはげ頭」
 
「さよなら三角、またきて四角、四角は豆腐、豆腐は白い、白いはうさぎ、うさぎははねる、はねるはカエル、カエルは青い、青いはお化け、お化けは消える、消えるは電気、電気は光る、光るはおやじのはげ頭」
 
「うさぎで合流するのか」
「途中経過は他にも色々バリエーションあるけど、最後は、おやじの禿げ頭に到達する。例えば“青い”からこうなるのもある」
 
「青いは柳、柳は揺れる、揺れるは幽霊、幽霊は消える、消えるは電気、以下同じ」
「あ、それも聞いたことある」
 
「電気の代わりに電球と言うバージョンもあるけど、これは蛍光灯が普及してから電気のことを電球と呼ぶようになってから出来た新しいバージョンだと思う」
 
「蛍光灯が普及したのっていつよ?」
「昭和40年代だと思うけど」
「じゃこの歌、そんな昔からあるの〜〜?」
「たぶん明治時代に生まれたものだと思う」
「そんなに古いんだ!?」
「歌詞のバリエーションの中に“十二階”が出てくるものがあるらしいから大正時代にあったのは確実」
 
「じゅうにかいって何だっけ?」
「正式名称は確かリョウウンカクとかじゃなかったかな(*4)。階数が12階だったから“浅草十二階”と呼ばれた。今の花やしきのある付近に、明治30年頃に建てられた当時としては驚異的な高層建築だったけど、関東大震災で倒壊したんだよ」
「わあ」
 

(*4) 凌雲閣(りょううんかく)は当時の眺望ブームに合わせて東京と大阪で建築された高層建築である。大阪の“キタの9階”が明治22年(1889)に、東京の“浅草十二階”が明治23年(1890)11月11日に建築された。十二階には日本初の動力式エレベータが設置された(人力でも良ければ日本最古のエレベータは天保13年(1842)に水戸偕楽園・好文亭に作られたものである)。
 
東京の浅草十二階(52m)は1923年、関東大震災により上のほうの階が崩壊した。当時展望台に居た人は、1名を除いて全員転落死した。その助かった1人というのは、履いていた足袋が福助足袋の看板!に引っかかって停まっていたのを救出されたものである。その後、建物は危険なので解体爆破された。
 
大崎のキタの九階(39m)は、いつ頃まであったかが不明である!昭和初期には既に姿を消していたらしい。何かで倒壊したのかあるいは解体されたのかも分からない。こちらは螺旋階段を登って上の階まで行く仕様だったらしい。
 
なお、大阪には、明治45年(1912)7月3日に108mの通天閣(初代)が完成している。
 

王子(鈴原さくら)と踊ったマリー役の美崎ジョナが、首を傾げているので
「どうしたの?」
とロンドが尋ねる。
 
「いえ、さくら君の手を握った感触がまるで女の子の手みたいだったから」
などとジョナは言ってる。
 
「たぶん、あの子も男の子を既に廃業してるんじゃないのかなあ」
「性転換したんですか?」
「そこまではしてないと思うけど、去勢はしてるとみてるんだけどね」
「すみません。去勢と性転換って違うんですか?」
 
まあ普通の人はそのあたりの違いが分からないかも知れない。
 
「去勢というのは睾丸を取ること。性転換というのは、ちんちんも睾丸も取って割れ目ちゃん・クリちゃん・ヴァギナを作ること」
「すごーい。ヴァギナまで作るんですか?でもそこまでしたら、ほとんど女の子じゃないですか」
「割れ目ちゃんさえあれば性別変更して戸籍上も女になって、男の人と結婚できる」
「男の人と結婚するためにそういう手術受けるんですか?」
「違うと思うよ。自分は女なのに、ちんちんとか付いてるのは嫌だと思うから、手術して取ってもらうんだと思うよ。イボがあるのを取ってもらうのと似た感覚だと思う」
 
「あれはイボなのか!」
「邪魔らしいね。男性と結婚できるようになるのはオマケ」
 
「うちのプロダクションって、男の子はそういう手術受けないといけないんでしたっけ?」
「そんなことはないが、元々女の子になりたい男の子が多いみたいね」
「はあ」
 
「きらめき君はたぶん女の子にはなりたくない」
と彼の名前を出すと、ジョナは顔を引き締めていた。
 

第2部は歌謡ショーとなり、“売れたらいいなシスターズ”(花咲ロンド・原町カペラ・石川ロンド)が進行役を務めて12組の歌唱者が登場した。
 
(あけぼのテレビ3人娘は中学生なので20時以降の番組には登場できない)
 
常滑舞音 with CAT sisters(水谷姉妹・宮地ライカ・知多めぐみ)
花貝パール&恋珠ルビー
(20:00の時報 by 大崎志乃舞)
品川ありさ
高崎ひろか
西宮ネオン
原町カペラ
七尾ロマン
水森ビーナ
姫路スピカ
白鳥リズム
ラピスラズリ
アクア (Pf伴奏:今井葉月)
 
常滑舞音は黒猫のコスプレで登場した。CAT sistersは、白猫・ゴマ色猫・三毛猫・トラ猫に扮している。
 
アクアはサンタガールの衣裳で歌った。葉月は対照的に白いドレスでピアノを弾いた。
 
「アクアは最近いつも女の子衣裳だね」
「もう男の子衣裳では歌わないのでは?」
「なんか今月正式に性別の変更が認可されたらしいよ」
などと視聴者の間では噂されていたようである。
 
そして葉月のピアノの最後の余韻が消えるのと同時に信濃町ミューズのメンバーがサンタガールの衣裳で入ってきて、ダンスパフォーマンスの中、直江ヒカル・山本コリン・今川容子の3人が北里ナナのヒット曲『シルバークリスマス』を歌って番組は終了した。
 
(3人しか歌わないのは感染拡大防止対策)
 

なお、第1部終了後、出演者にはショートケーキとケンタッキーのチキン2個ずつが配られた。例によって、各自の部屋で食べてねという趣旨である。第2部で歌った人にも同じ物が配られた。この部屋で各自がケーキやチキンを食べている様子がBチャンネルで流れていた。
 

この日はこのクリスマス・スペシャルの後、21時からは特例有料放送でステラジオのネットライブが行われる。
 
今回の一連のネットライブで21:00スタートになったのは、ステラジオだけである。本当は、24日は§§ミュージックのクリスマス特集番組を流すのでライブは入れない予定だった。
 
しかしステラジオは敢えて21時からの時間帯を選んだ。彼女たちの曲にはまるで薬物でトリップしたかのような異様な情景を歌った曲が多数ある(おかげで、ステラジオは頻繁に薬物検査を受けさせられている)。そのため、中学生などに聴かせるにはふさわしくない曲が多い(下ネタの多いスリルボカンとは別の意味で危ない)ので、その時間がいいとアルトに言ってきたのである。
 
ネットライブは最初の5分はノーチケットでも見られる(その後はチケットが無いとBチャンネルに飛ばされる)。それでクリスマススペシャルを見たついでに何となく見ていて興味を持った人がチケットを買ってくれ、ステラジオは想定していた倍の視聴があり、ΘΘプロでステラジオ担当の大堀浮見子(フロート大掘)副社長が仰天したらしい。
 

12月25日(土).
 
岩本卓也主演『セロ弾きのゴーシュ』が放送されたが、2時間半の放送の中でほんとに最初は下手だった岩本君のチェロが、少しずつうまくなっていく様子に、感動の声があがった。たぶん岩本君のファンが10万人は増えたのではないかと思う。
 

12月27日(月).紅白歌合戦の歌唱順が発表された。発表されたのは“順番”だけであるが、その順から、だいたいの歌唱時刻が次のように推測された。
 
19:55 紅 常滑舞音 with CAT sisters
20:07 紅 白鳥リズム
20:25 紅 羽鳥セシル
20:43 紅 北里ナナ
21:16 紅 ラピスラズリ
 
常滑舞音は高校生だが、バックダンサーとして踊らせたいと申し入れていたCAT sistersが全員中学生なのでNHKは舞音の演奏時間をギリギリ20:00前にしてくれた。他19時台には中学生歌手が多く入っている。
 
19時代の出場者:−
 
19:33 紅 倉田ミチコ
19:37 白 伊東浩美
19:41 紅 UFO
19:44 白 羽田小牧
19:48 紅 スパイミッション
19:52 白 千夜子遅刻
 
紅組は、女子高生の倉田ミチコの後は、UFO,スパイミッションともにメンバーが全員中学生である。白組は、トップが超ベテラン歌手の伊東浩美さんで、その後、羽田小牧は中学生、千夜子遅刻(チョコレイト)にも中学生メンバーが居る。
 
北里ナナことアクアはカウントダウンライブのラストを務めるので、紅白での演奏が終わったらすぐ解放してもらえるようお願いしている。
 
なお紅白のリハーサルは29日から始まるが、§§ミュージック系列の紅白出場組は全員忙しくてとても全てのリハーサルには出られないので、下記がリハーサル役を務めることで、NHK側の了承を得ている。
 
常滑舞音(158cm)→坂田由里(160cm)
CAT sisters →本人たち参加!!
白鳥リズム(159)→鈴原さくら(161)
羽鳥セシル(171)→夕波もえこ(172)
町田朱美(162)→甲斐波津子(162)
東雲はるこ(161)→甲斐絵代子(166)
北里ナナ(158)→薬王みなみ(159)
 
坂田由里は常滑舞音自身の指名である。水谷姉妹が使えたらいいのだが、水谷姉妹は身長が低すぎる。坂田由里だと舞音と身長が近い。そもそも由里はこの春から、非常に頻繁に舞音の付添い役を務めていて舞音の歌や演技を最も間近で見ているし、舞音同様“猫系”タレントで、雰囲気が近いので結果的にリハーサル役としても適任だったのである。坂田由里は
 
「え〜〜!?紅白のリハーサル役ですか!!?」
と焦っていたが!
 
東雲はるこの代役・甲斐絵代子は身長が5cmも違うのだが、身長以前に大事な“雰囲気”で、東雲はるこのようなタイプが§§ミュージックでは他に見当たらず、いちばん雰囲気の近いエーヨを選んだという事情がある。そしてエーヨとの相性から、姉の波津子が町田朱美の代役を務めることになった。そもそもこの2人は過去にかなりラピスラズリの代役をしているのである。
 
昨年は七尾ロマン・恋珠ルビーが“ロマン&ルビー”と称してラピスラズリのリハーサル役を務めたが、今年はルビーが多忙で29-30日を完全に空けることができず、甲斐姉妹に回ってきた。
 
他も代役は、第1優先:雰囲気、第2優先:身長や体型、で選んでいる。薬王みなみは夏のライブでもアクアのリハーサル役を務めている。またアクアは声域が広いので、アクアの歌を原キーのまま歌える人は、葉月、ビーナ、ロマン、東雲はるこ、常滑舞音、に薬王みなみなど少数しかいない。ロマンはアクアと雰囲気が違いすぎるし、ビーナは本人が忙しくて紅白のリハ役まではとても手が回らない。
 
甲斐姉妹・水谷姉妹が紅白のリハーサルに出るのでカウントダウンライブでの演奏順序が変更になった(詳細後述)。
 

2021年12月29日(水).
 
ΛΛテレビで§§ミュージックのタレント総出演の4時間ドラマ(19:00-22:50)『八犬伝』が放送された。
 
2019年の『The 源平記』、2020年の『とりかへばや物語』に続く長時間時代劇第3弾である。
 
この番組は、いわゆる“西部警察方式”であり、一社提供の松芝電機からのスポンサー料は§§ミュージックに支払われ、§§ミュージックがΛΛテレビに放送料を支払う方式である。§§ミュージックは、全ての制作費を負担し、スポンサー料と、後日発売するDVD(DVD-9 1枚)や主題歌・サントラなどの売上で利益を得る仕組み。放送局はノーリスクでアクアや常滑舞音が出る番組を放送することができて、ひじょうに美味しいし、§§ミュージックも充分な予算を掛けて制作できて、やりやすいのである。
 
(∞∞プロの鈴木社長は「失敗すれば億単位の損失が出るのに、コスモス君はよくやるよ」と感心していた:§§ミュージックは無借金経営なのでリスクを抱えることができる面もある)
 
熊谷に2億円掛けて芳流閣・対牛楼などのセットを建設するなど、映画並みの予算を掛けて制作しているが、主役級の、アクア・常滑舞音・ラピスラズリ・白鳥リズム・姫路スピカの6人とは最低保障付きのマージン方式のギャラ契約を結んでいる。つまり彼らには制作のリスクを一部負担してもらう形にして制作費を抑えている。むろんDVDやサントラの売上が良ければ彼らが受け取るマージンも大きなものになる。
 
なおこの日、あけぼのテレビは丸一日放送休止である。接続しようとすると、Bチャンネルに飛ばされるようになっており
『今日はネットライブはありません。八犬伝はΛΛテレビです』
というテロップが流れる。
 
これは実はあけぼのテレビのスタッフに休みを与えるための放送休止でもある。Bチャンネルは自動放送である。
 

『八犬伝』の主題歌は(八房および犬村大角役)常滑舞音が歌う『八つの力』で、放送当日の12/29に発売される。その他、サントラが発売される。下記のメンツが歌ったあるいは演奏した劇中歌・劇中曲をまとめたものである。
 
1.アクア(犬塚信乃役)
2.常滑舞音(八房・犬村大角役)
3,ラピスラズリ(東雲はるこ=伏姫役、町田朱美=犬川荘助役)
4.白鳥リズム(犬飼現八役)
5.姫路スピカ(浜路1・浜路2役)
6.七尾ロマン(犬江親兵衛役)
7.恋珠ルビー(犬山道節役)
8.水森ビーナ(犬坂毛野役)
9.西宮ネオン(犬田小文吾役)
10.高崎ひろか(丶大法師役)
11.品川ありさ(赤岩一角・山猫役)
12.ColdFly5(女田楽役)
13.坂田由里(玉梓・船虫・妙椿役)
14.大林亮平(網乾左母二郎役)
 
5,15および8,12は各々同じ曲である。5,15は白鳥リズムの箏演奏に、5はリズム自身の歌唱を乗せたもの、15は劇中と同じく大林亮平の歌唱を乗せたもの。8,12はColdFly5の田楽演奏に、8は劇中通りビーナの歌唱を乗せたもの、12はColdFly5の歌唱を乗せたものである。
 
坂田由里はソロで歌った曲がCD音源になるのは初めてだが、高い歌唱力を持つことを示して、音源制作を統括した桜野レイアから褒められていた。
 

12月29日(水)当日発売された舞音のシングルは下記の構成である。
 
『八つの力』(『八犬伝』主題歌)加糖珈琲作詞・醍醐春海作曲
『あったか小羊』(ノノ・パパイヤCM曲)未来居住作詞・福沢聖子作曲
『マネのマネージャー』水野歌絵作詞・琴沢幸穂作曲
 
『八つの力』はドラマのオープニングで流れるもので、8人の犬士が各々自分の珠を手に持って見せている様子が映っている。この曲は伏せ姫の身体から8つの珠が飛び出して飛散していく場面でもインストゥルメンタルで流れており、CDにはそのインストゥルメンタル版も収録されている。
 
この曲は当初アクアが歌う予定だったが、アクアのスケジュールが(トリビュートアルバムも制作中だし)あまりにも鬼畜過ぎるので、舞音が代わることになった。それでアクアのシングルは『少年探偵団V』の主題歌・挿入歌だけでの発売になったのである。
 
舞音は12月1日に『12345678急急ニャー律令/風薫る師走』を出したばかりだが、舞音のCDが短期間に発売されるのは珍しくないので、ファンも慣れたものである。
 

『あったか小羊』はファッション・ブランド:ノノ・パパイヤCM曲で、11月から発売されている“ふわふわフリース”のイメージ曲である。CMでは既に先月頭から流れている曲で、CD収録待ちになっていた。
 
CFでは、ヒツジの着ぐるみを着た舞音がノノ・パパイヤのお店にやってきて
「寒いから暖かいフリース下さい」
と言って、“ふわふわフリース”のトップとボトムを買って、着て帰るというストーリーになっている。
 
舞音に続いて、やはりヒツジの着ぐるみを着た、水谷姉妹・宮地ライカ・知多めぐみ(CAT sisters!) の面々も“ふわふわフリース”を買っていく。更に、ビンゴアキと羽田小牧も買っていき、7色(黒・白・赤・青・黄・ピンク・ライトブルー)の“ふわふわフリース”が並ぶ絵で終わっている。
 
(CAT sistersが買う所はショートバージョンではカットされる)
 
羽田小牧だけボトムはズボンで他の6人はロングスカートであるが、小牧ちゃんもスカート穿けば良かったのに、というファンの声が多かった!
 

『マネのマネージャー』は、舞音のマネージャー・悠木恵美の日常を描いた作品である。『マネがマネのマネをした』『マネ・イズ・マネー』といったダジャレ路線の曲。作詞は水野歌絵ことアクアである(実際にはアクアFが書いた)。
 
あちこち電話している様子、テレビ局の人やレコード会社の人と会っている様子、コスモス社長と打合せしている様子、舞音の音源制作に立ち会っている様子など、本当に悠木恵美の日常を撮影した映像がうまくまとめられてMVとして構成されている。ラーメンを食べながらパソコンで企画書を書きながら電話をしているのも演出ではなく、現実である!
 
南川晃奈が運転する車に、舞音と悠木恵美が乗っていて、移動中にメールを打っていたところに別のスマホに電話が掛かってきて、悠木恵美がメールを打ちながら通話している様子なども偶然撮れた映像だが、このくらいはごく普通の出来事である。悠木恵美に半月密着して撮影したサンシャイン映像のスタッフが、彼女のあまりもの忙しさに驚いていた。
 
悠木恵美・村上麗子・中原レイ・南川晃奈・坂田由里と5人で“マネージャー会議”している所なども映っていて、坂田由里がA契約のタレントながら舞音のマネージングチームにも居ることが明示されている(A契約のタレントながらアクア・葉月のマネージングもしていた桜木ワルツなどと同じ扱い:実際問題として由里は現時点ではマネージャー報酬の方が自身のギャラより大きい)。
 

ドラマ自体については、八犬士それぞれに見せ場があり、群雄割拠時代に入った§§ミュージックにふさわしいという声も多かった。各々のファンがそれぞれの見せ場で騒いでいた。
 
八房役の舞音の着ぐるみ姿については
「舞音ちゃん、猫の役だけじゃなくて犬の役もできるんだ!?」
などという声があり、舞音はそれを聞いて得意そうだった。
 
ビーナの毛野、リズムの現八、ルビーの道節なども
「かっこいいー!」
と言われて評価は高かった。
 
なお、視聴者の多くが、信乃と毛野は女犬士だと思ったようである。
(だからアクアは女役だけをしたと思われた)
 
坂田由里の玉梓・船虫についても、20代以上の層からは
「この人の演技で全体が引き締まっている」
という高い評価がなされていた。
 
昨年、権中納言(宰相中将)を演じた白鳥リズムの“いやらしさ”ぶりがドラマ全体を引き締めていたのと同様、今回も悪役の玉梓・船虫の演技が、ドラマの質を高めていた。やはりドラマでは悪役が重要なのである。
 
悪役ということでは、馬加大記を演じた花咲ロンドも
 
「本当に下剋上を狙っているみたいで凄い」
と評価されていた。
 
(つまり、馬加大記は劇中で、コスモス演じる千葉介自胤を一緒に倒そう、と小文吾(西宮ネオン)に持ちかけるのだが、本当にロンドがコスモスを退けて§§ミュージックの実権を握ろうとネオンに持ちかけているかのように見えてなかなか良かったのである)
 

視聴率も好評で、今回は昨年・一昨年を上回る高い数字を出していた。最高視聴率を出したのは、スピカ演じる浜路がアクア演じる信乃を押し倒した場面(2回目のほう)であった!
 
1月8日発売予定のDVD/Blurayに物凄い予約が入り、29日に発売したサントラも好評に売れていて費用回収が確実になったことから、コスモスはΛΛテレビの鳥山光太郎編成局長と電話で話し
 
「来年もやりましょう」
と口約束をした。
 
来年の演目としては、現時点では、壬申の乱(NHKでは絶対やらないテーマ)、忠臣蔵、源氏物語(絵合あたりまで)、竹取物語、ヤマトタケル、聖徳太子、などといったものがあがっている(要するにまだ何も決まっていない)。
 

12月29日(水).
 
この日から31日まで毎年恒例になっている、§§ミュージックA契約タレント総出演の
 
「今年もお世話になりました。皆様、ありがとうございました」
のCMが民放全局およびあけぼのテレビに流れた。
 
今回「ありがとうございました」のCMに出演したのは下記24組30人である。
 
4列目(6)山下ルンバ ・桜野レイア・花咲ロンド・原町カペラ・石川ポルカ・坂田由里
3列目(7)高島瑞絵・山口暢香・南田容子・佐藤ゆか・七尾ロマン・恋珠ルビー・花貝パール
2列目(8)甲斐絵代子・甲斐波津子・大崎志乃舞・品川ありさ・高崎ひろか・水森ビーナ・水谷康恵・水谷雪花
最前列(9)今井葉月・姫路スピカ・町田朱美・東雲はるこ・アクア・常滑舞音・白鳥リズム・中村明恵・西宮ネオン
 
指揮者:秋風コスモス、ピアノ:川崎ゆりこ(Kawai CR-40A)
 
とうとう4列になった。
 
配列だけ書くとこうである
 
___山桜花原石坂
__高山南佐七恋貝
_絵波大品高ビ康雪
葉姫町東ア常白中西
 
こういう配列になったひとつの原因は“まとめ撮り”の都合もある。つまり今年は全員を集めて一度に撮ることができなかったので、バラバラに撮影したのだが、撮影時に↓のメンバーは一緒に来たので並べて撮ったため隣り合わせになったのである。
 
水谷姉妹・水森ビーナ
甲斐姉妹・大崎志乃舞
七尾ロマン・恋珠ルビー・花貝パール
花咲ロンド・原町カペラ・石川ポルカ
山下ルンバ・ 桜野レイア
リセエンヌドオ
 
高崎ひろか・水森ビーナの姉妹が並んだのは偶然である。
 
ちなみに紋付き羽織袴を着た西宮ネオン以外は全員白い振袖である。
 
例によってアクアが振袖を着ていることは「ああ、アクアはいつものように振袖だね」と言われただけで、ほとんど騒ぎにならなかった。今井葉月・水森ビーナが振袖を着ていることには誰も違和感を覚えなかった。
 
今回、アクアが最高級の加賀友禅、常滑舞音もかなり良い加賀友禅、ラピスの2人も充分豪華な加賀友禅を着ている。
 
 
前頁次頁時間索引目次

1  2  3  4  5  6  7  8 
【夏の日の想い出・いろはに金平糖】(1)