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■夏の日の想い出・勧誘の日々(4)

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蔵田さんも上島先生も才能豊かなクリエイターだが、話が長いという共通点もある! ただ話し方は若干違って、上島先生はゆったりと話し、しばしば沈黙の時間(先生は何か考えている感じ)や、突然ピアノを弾いたり譜面を書いたりという時間も入るが、蔵田さんは、マシンガンのようにひたすらしゃべり続けるタイプである。
 
なお、静花はその日21日は午後から東京のテレビ局で仕事があったので、私たちが行ったのを機に「またぜひお話聞かせてください」と笑顔で言って事務所の人の車に乗り、東京に戻る車中でひたすら寝ていたらしい。
 
そして午後から出たテレビ番組で
「昨夜はどうしてました?」
と聞かれ
「昨夜は蔵田先生と伊豆のホテルで一晩語り明かしました」
 
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とうっかり答えたら、ふたりはホテルで一晩一緒に過ごしたのか!? と思われて、大騒動になってしまった。
 
むろん、蔵田さんが女の子に興味がないことは知られているし、珠妃も誤解されたことに気付いて
 
「いえ、ホテルのラウンジで、周囲に人がいる所で、ひたすらおしゃべりしただけです」
とコメントして、騒動はすぐに鎮火した。
 
しかしこの事件は各局のワイドショーなどにも取り上げられ、またまた珠妃のCDセールスを押し上げたようであった。
 
なお、蔵田さんはテレビ局のレポーターにコメントを求められて
「俺、女には興味無いし、そもそも18歳未満に手を出したりしねーよ」
と笑って答えていた。
 

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夏休みの終わり頃。8月28日(日)私は、小学校の時の友人、奈緒・有咲・由維と待ち合わせて一緒に近くの小さな遊園地に遊びに行った。あまり大したアトラクションも無いが、入場料が中高生400円というのは、とっても美味しい。なお、この日、私も奈緒・有咲も全く色気のない体操服であった。由維はサマードレスを着ていた。
 
バス代ももったいないし、などと言ってみんなでのんびりと歩いて遊園地まで行っていたら、途中でヴァイオリンケースを抱えた若葉とバッタリ遭遇する。若葉も何だか体操服だ!
 
「若葉って、普段はもっとお嬢様っぽい服を着てるのかと思った」
「面倒くさーい」
「その服でヴァイオリンのお稽古に行くの?」
「うん。今行ってきた所」
 
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「あ、終わったんなら、若葉もおいでよ」
などと有咲が誘うので、結局5人で遊園地に入った。
 
この時、奈緒・有咲・私・若葉の4人が体操服を着ていたのだが、奈緒と有咲は●★中学、私と若葉は●▲中学の体操服で、つまり2種類の体操服に別れていた。しかし、どちらも青いジャージに黒いショートパンツという似た感じの服で、胸の所に入っている校名をよく見ない限りは区別が付かない。なお私はある理由でいつも女子の体操服を着ていたので、私と若葉は全く同じ服を着ていたことになる。また私と若葉の髪の長さは同じくらいであった。
 
さて、私たちは遊園地に入りはしたが、いきなり自販機でジュースを買って日陰でおしゃぺりモードである。
 
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「若葉、小さい頃からヴァイオリンやってるよね」
と奈緒が言う。
 
「うん。小学1年の時から始めた」
「へー。私もヴァイオリンとか憧れてたけど、ピアノもまともに弾けないのにヴァイオリンなんてとんでもないとお母ちゃんから言われて、通わせてもらえなかったんだよねー。若葉、どんなヴァイオリン弾いてるの?」
 
などと言うので、若葉がケースを開けて取り出してみせる。
 
「わぁ、なんか可愛い! ね、触ってもいい?」
「いいよ」
 
「あれ、この黒い所を顎に当てるんだよね。これ左利き用?」
 
などと言いながら、奈緒がヴァイオリンを左手で持ち、顎当てを顔の右顎に当てようとして戸惑っている。
 
「それ、持ち方が全然違う」
と言って、由維が正しい持ち方をしてみせる。
 
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「へー、そうやるのか。あ、そうか。由維もヴァイオリン弾くんだったね」
と奈緒。
「もう辞めてからだいぶたつけどね。音は出るというレベル」
と由維は言って、G線に弓を当て少しだけ音を出してみる。
 
「ああ、私も音は出るというレベルだよ」
と若葉は言っている。
 
「でもさすが、これ凄く良いヴァイオリンだね」と由維。
「弾く人の腕も良ければいいんだけどね。私ではちょっと可哀想」と若葉。
 
「でもヴァイオリンはまともな音を出すまでに結構掛かる」
と有咲が言い、由維からヴァイオリンを何となく受け取ると、やはりG線を弓で弾いてみせる。
 
「みんな、まともに音が出るじゃん! ちょっと貸して」
などと奈緒が言うので有咲が渡すと、奈緒はいちばん右側のE線に弓を当てて美事にノコギリのような音を出した。美味しいキャラだ。
 
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「まあ、みんな最初はそんなもの」
と若葉が笑って言う。
 
「冬は?音出せる?」
などと言って、奈緒が私に楽器を渡すので、私もG線を弓で引く。
 
「うまーい! なんでみんな、そんなにきれいな音を出せるのよ?」
と奈緒は言っている。
 
「このヴァイオリン、多分300-400万円はするよね? 凄く鳴りがいい」
と私は楽器を若葉に返ししながら言った。
 
「うん、そのくらいかな」
と若葉が言うと、奈緒が
「きゃー!」
と悲鳴をあげた。
 

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結局アトラクションには何も乗らないまま、おしゃべりしながら遊園地の中を咲いているお花など見ながら散歩する。すると少し歩いた先で、何かイベントをしているようであった。
 
何やってるんだろう?などと言いながら近づいて行くと、背広を着た30歳くらいの男の人が
「あ、君たちも参加しない? こっちこっち」
 
などと言われて、番号札を渡され、テントの前に案内される。
 
「何だろう? これ」
「さあ・・・」
 
などと言っていたら、そのテントの所に立っていた20歳くらいのお姉さんが
「自分の好みの花冠を付けてね」
などと言う。
 
見ると、多数の花の冠がテーブルの上に並んでいた。
 
「よく分からないけど、可愛いし付けちゃおう」
と言って、奈緒は特に飾りの無いシロツメクサの白い花冠を選ぶ。有咲は青いラベンダー、由維は黄色いパンジー、若葉はピンクのデイジーを選んだ。
 
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私が「えーっと、どれにしよう?」などと言って迷っていたら、若葉が
「冬はこれが良い」
と言って、真紅のバラの花冠を取ってくれた。
 
「おお、似合いそう、似合いそう」
と奈緒も言うので、それを頭に付けた。
 

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さて、何があるのだろう?と思ったら《花の女王コンテスト》と書いてある。
 
「これ、何すればいいんですか?」
と有咲がそばに立っていた女の人に尋ねている。
 
「うん。これ付けて1人ずつステージに出て行って何か芸をしてもらえばいいかな。一応危険な行為や公序良俗に反する行為はやめてね」
 
「コージョリョーゾクに違反するというと、ストリップとか?」
「危険な行為というと地球破壊爆弾を使うとか?」
「そんなの持ってるの?」
「ドラえもんを呼んで来れば」
「地球を破壊できる爆弾をなぜドラえもんが持っているのかは謎だ」
 
「コントとか落語とかでもすればいいんでかん?」
「そういうのでもいいし、歌を歌っても良いよ」
 
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それで最初に奈緒が出て行き、ひとりコントをやっていたが、私たちはみんな「うーん」と悩んでいた。どこで笑えば良いか分からなかった。
 
次に有咲が出て行き歌を歌う。曲はドリームボーイズの『江戸っ娘回転寿司』
である。先週発売されたばかりの曲だが、有咲は熱心なファンなのでしっかりフォローしている。
 
次に若葉が出て行き、持っていたヴァイオリンで『ロンドンデリーの歌』を弾いた。知名度の高い曲なので、けっこう聴衆が聴き惚れている感じだった。
 
次の由維は若葉にそのヴァイオリンを借りて『G線上のアリア』を弾いた。2年くらい弾いていないとは言っていたが、やはり身体が覚えているのだろう。ちゃんと普通の演奏になっていた。
 
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そして私の番である。『庭の千草(Last Rose of Summer)』を歌う。
 
「'Tis the last rose of summer, left blooming alone;
All her lovely companions are faded and gone;
No flower of her kindred no rosebud is nigh,
To reflect back her blushes, or give sigh for sigh.」
 
日本語歌詞で歌っても良かったのだが、ここはバラの花冠を付けてもらっていたので、それにちなんで Rose という単語が出てくる英語歌詞で歌った。なんだか拍手をたくさんもらってしまった。
 

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取り敢えず私たち5人の出番が終わったので、ステージの前に並べられているパイプ椅子に座ってその後の出場者のパフォーマンスを見学する。やはり歌を歌う人が多い感じであった。
 
「でも、参加者が女の人ばかりだね」
などと私が言ったら
 
「だって花の女王コンテストだもん」と有咲から言われる。
「男が花の女王になったら変」と奈緒。
「出場して万一選ばれたら速攻で性転換してもらわないと」と由維。
「ボク出て良かったんだっけ?」
「何を今更」と若葉にまで言われる。
 
「ああ、優勝して性転換されたいのでは?」
「なるほどー」
 
結局40人ほど参加する、結構なイベントになったようであった。もっとも入口の所の男の人が通りかかる若い女性を捕まえてはどんどんこちらに誘導していた感もあったが。
 
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やがてなんか背広を着た70歳くらいの男性がステージに上がる。何かお偉いさんという雰囲気である。
 
「それでは発表します。まず3位。18番、ヴァイオリン演奏をしてくださいました、山吹若葉さん」
「ぉぉ!」
と私たちのグループで歓声が上がる。普段あまり笑ったりしない若葉が本人も驚いたかのような顔を見せて笑顔になり、壇上に登って賞状をもらい、銅色のメダルを掛けてもらう。
 
「2位。28番。ギターの弾き語りをしてくださいました****さん」
別の所で歓声が上がっている。数人の女子高生の集団の中のひとりが2位になったようである。ワンティスの『霧の中で』を歌った人だ。確かにうまいと思った。
 
「そして1位、優勝。20番、歌を歌って下さいました、唐本冬子さん」
へ? 周囲は若葉の時以上の騒ぎになり、みんな笑顔で拍手をしている。私は頭を掻きながら檀の上に行った。何だか優勝の賞状を読まれ、おめでとう!と言われて金色のメダルを掛けてもらい、握手をする。ノリで賞状を高く掲げる。
 
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3位の若葉、2位の人、そして私と3人で並んで写真に写った。年内一杯園内とホームページに掲示していいですか?と言われ同意する。あはは。誰も知り合いが見ませんように。
 
 
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