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■夏の日の想い出・小6編(7)

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先頭の方で歌ったので、そのあとたくさんの学校の演奏を聴くことになる。
「でもやっぱり、うまい学校はうまいよね」
「うんうん。私たちと同レベルの所も多いけどね」
 
そのうちトイレに行きたくなったので、席を立ち、ロビーに出て、ボクは男子トイレに入った。いつものように個室の方に行こうとしていたら、小便器の所で用を達してファスナーをあげたばかりの人がこちらを見て行った。
 
「君、ここで何をしている?」
「え?トイレですけど」
「君ね、確かにこういうイベントの時は女子トイレは混むだろうけど、だからといって、男子トイレに勝手に入ってはいけないんだよ」
「あ、えっと・・・」
「女の子はちゃんと女子トイレを使いなさい。これが逆だったら君、痴漢として警察に突き出されているよ」
「すみません」
なぜかボクは謝ってしまった。
 
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「分かったら、すぐ女子トイレの方に行く」
「ごめんなさい」
「こんなこと、もうしたらいけないよ」
「分かりました」
 
ボクは自分が男だと説明するのも面倒なので、素直に男子トイレを出て女子トイレに入った。すると手洗場に倫代がいた。
「あれ? こっち使うの?」
「今男子トイレに入ったら、中にいた男の人に、混んでるからといって女の子が男子トイレを使ったらいけないって説教された」
「あはは」
「これが逆に男の子が女子トイレに入ったら痴漢として警察に突き出されるよと言われた」
「あ、えーっと、突き出して欲しい?」
「大目に見て〜。じゃ、個室入ります」
「うふふ。逮捕されないようにね〜」
 

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大会は近隣の3市合同で22校が出場しており、演奏は3時間近く掛かった。演奏が終わった後、採点のための休憩時間に入る。高校の頃までボク自身知らなかったのだが、合唱コンクールの採点というのは新増沢方式という極めて複雑な方法で行われる。昔は手作業でやっていたので大変だったようであるが、今は全ての審査員さんが順位表を提出し終われば、それを入力するだけでパソコンが順位をはじき出してくれる。
 
審査員全員が出場校22校全ての順位を考えて提出しなければならないので演奏が全て終わってからでないと作業が始められない。そのためどうしても順位確定に30分近い時間が必要になる。
 
やがてお偉いさんという感じの人が壇上に出る。ボクは心の中でギャッと叫んだ。男子トイレでボクに説教をした人だ。「どうかしたの?」と右隣に座っている倫代が聴くので「さっき説教した人」と言う。倫代は「じゃマークされたね」と笑っていた。
 
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まずは講評を述べた。それから成績発表に入る。8位までが入賞ということで、助手っぽい女性が学校名を発表する。
「第8位。●小学校」
 
え? ボクは両隣の有咲・倫代と顔を見合わせた。
 
「代表者2名、壇に上がってください」
ボクたちは「キャー」と言って喜び合う。部長の倫代が「冬ちゃん、行こう」
とボクの手を取り、一緒にステージに向かう。ボクたちがステージに向かい始めたのを見て、女性は「第7位、※小学校」と次の表彰校の名前を言う。歓声が沸き起こる。
 
ボクと倫代がステージにあがったのを見て、お偉いさんが「あっ」という顔をする。ボクは軽くお辞儀をした。そのあと改めて倫代と一緒に深く礼をし、それから倫代が一歩前に出る。
 
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「△地区合同小学生合唱コンクール、8位。●小学校。貴校は本大会において頭書の成績を修められました。よってこれを賞します。平成15年9月28日」
 
倫代がしっかりした作法で賞状を受け取る。そして、それを持つ手をボクの方に伸ばして「冬彦君、お願い」と言った。ボクはわざと男声で「はい」と言い、受け取る。その時、お偉いさんが「え!?」という顔をした。
 
しかしすぐにふつうの表情に戻し、倫代に記念品のメダルを渡す。ボクと倫代は並んで深く礼をしてから下がった。(3位までが盾で4〜8位がメダルらしい)
 

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表彰式が終わり、ロビーに出て先生から話がある。
「みんな頑張ったね。合唱サークル作って1年目に入賞って幸先良いよ」
「先生のご指導のお陰です」
「みんな毎日練習頑張ったもんね」
 
しばし話してから解散になる。賞状とメダルは先生が学校に持ち帰り、明日月曜日にあらためて校長に報告に行くことになった。
 
解散になり、バラバラと帰り始める。その時、あのお偉いさんがこちらを見つけて寄ってきた。
「今日はありがとうございました」
「うん、入賞おめでとう。で、君、もしかして男の子?」
「一応戸籍上はそうなってるみたいです」とボクは男声で答える。
「さっきはごめんね」
「いいえ」
「何があったか分かりませんが、この子よく性別間違えられるから気にすることないですよ」と有咲。
 
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「でも●小学校は女声合唱だったよね」
「はい。ボク女声が出ますから」と今度はソプラノボイスで答える。
「おお、凄いね! でもあの後どうしたの?」
「仕方ないので女子トイレに行きました」
「ごめーん。もし通報されたら僕の責任だったね」
「あ、大丈夫ですよ。この子、よく友だちに手を引っ張られて女子トイレに連れ込まれてるけど、まだ通報されたことないですから」
「通報されてたらやばいよ〜」とボクは笑って言った。
 

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合唱大会の翌週は地域のお祭りだった。例によって学校ごと参加する。3年生から6年生までをクラス単位で縦割り3つに分け、それぞれでひとつの山車を制作する。6年生の分担は山車に乗せる竹細工の人形に彩色することなのだが、今年は各クラスに絵のうまい子がひとりずついるということで、その子が人形の顔をフリーハンドで描くということになった。
 
そして6年2組はボクが描くことになったのである。
 
ボクは自分の描く絵は少女漫画っぽいからと言って辞退を申し入れたのだが、いろいろな絵があっていいんだよと言われ引き受けた。下絵を描いて祭りの世話役の人に見せ、少し手直しを指示されて、それに基づいて修正する。そして組み上がった人形に他の子たちが彩色している間にボクは下絵を見ながら一気に人形の顔を描いた。
 
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「なるほど、確かに少女漫画っぽい」
「でも少女漫画的な格好良さ」
「BASARAみたいな世界かな」
「知らない人が見たら、絶対女の子が描いたと思うよね」
 

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他の組の仕上がりを見に行ってみると、1組の子は古風な武者絵風、3組の子は劇画調の絵であった。
 
当日は奈緒たちと誘い合って集会所に行き、甚兵衛と半タコの衣装に着替える。2組は赤い衣装である。4年の時が1組で青い衣装、5年の時は3組で黄色い衣装だったので、3年間でちょうど3色の衣装を体験した。
 
4年の時は性別を間違えられて女子の着替え場所に案内され、女子の衣装を着てしまったが、5年の時は最初から「冬はこっちでいいよ」と女子のクラスメイトたちに言われてやはり女子の方に行き、今年はもうボク自身も女子の衣装しか着るつもりは無かった。
 
女の子たちと一緒に着替えること自体には全く抵抗がない。奈緒たちとおしゃべりしながら着替える。女子の友人たちもボクが女子更衣室にいることには全然違和感や抵抗感が無いと言ってくれていた。
 
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「冬ちゃん、ふだんの体育の時間も私たちと一緒に着替える?」
「それはさすがに先生から叱られそう」
「でも、おちんちん付いてるように全然見えないね」
「あまりじっと見ないように。胸は触ってもいいからさ」
「触っちゃえ。あれ、今日はブラ付けてる」
「出がけに姉ちゃんに唆されて付けてきた」
「少し胸があるように感じる」
「このブラ、パッド入りだからね」
「ってよく見たら、これランニングじゃなくてキャミソールだし」
「あ、キャミソールはけっこう普段も着てる」
 
「冬ちゃん、きれいな足してるよね。ほんとに女の子の足みたい」
「まだ毛とかは生えないの?」
「それはまだ生えてこない」
「へー。冬ちゃん男性ホルモン弱そうだもんね」
「冬ちゃんは女性ホルモンを飲んでいるという噂が」
「そんなの飲んでないよ〜」
 
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昨年までは女の子の衣装を着ていても、山車を担ぐポジションは男の子の位置で、けっこう力の要る場所に就いていのだが、今年は担ぐのは免除してもらい、代わりに甚句を唄うことになった。
 
夏頃から毎週1回練習に行っていたのだが、ボクが最初から結構唄えたので「おお、優秀優秀」と言われた。甚句の担当は各山車ごとに3人で、この年はボクと上田君、それに5年生の男の子の3人だった。実は男子3人なのだが、ボクがいちばんパワーの出るアルトボイスで唄ったこともあり「へー、今年は甚句に女の子が1人入ったんだね」などと言われた。女子が入るのは無いことはないが、珍しいらしい。
 
山車は5分おきに小休憩し、30分ごとに長めの休憩をする。この時水分補給するので、みんな腰にペットボトルホルダーを付けている。お昼には今年はお弁当が配られた。奈緒たちとおしゃべりしながら食べていたらお世話係の人がドリンクを配っている。
「君たち女の子はこれね。美容にいいから」
といって、1本ずつもらった。
 
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近くにいる男の子のグループには「精力が付くから」などといって別のドリンクを配っているようだ。ボクはたくさん唄って、のども乾いていたので、もらったドリンクを一気に飲む。
 
「なんか甘酸っぱい感じで美味しいドリンクだね」
「ふーん」
と言いながら奈緒も飲む。そして成分表示を眺めていて
「あれ? これ冬が飲んでも良かったのかなあ・・・」
「え?」
「だって、これプエラリアが入ってるよ」
「プエラリア?」
「植物性女性ホルモン」
「うーん・・・まあ、いいんじゃない?」とボクは笑って言う。
「そうだね〜。冬ならおっぱい大きくなってもいいかな」
 
と言って奈緒は近くの男の子たちのグループに声を掛ける。
「そちらはどんなの飲んだの?」
「あ、これチンコが元気になる成分が入ってるらしい」
「今夜はオナニーしまくり」
と言うと奈緒が一発殴る。
 
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「なんで殴るんだよ〜」
「女の子の前でオナニーとか言うな」
「お前が訊いたんだろうが?」
 
「でも冬はあちら飲まなくて良かったね」と奈緒はこちらに向き直って言う。「うん、あれは大きくしたくない」とボク
「へー。そういうもの?」と初美が少し不思議そうな顔で言った。
 

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お祭りの翌週の日曜が運動会であった。
 
ボクと有咲、協佳、夢乃の4人でチアをする。チアといってもミニスカを穿く訳では無い。協佳は「ミニスカ穿こうよ〜」と言ったのだが、スカート嫌いの夢乃が「ふつうの体育のショートパンツでいいじゃん」と言ったので、普通の服装でボンボンだけ持って踊ることになった。
 
ふつうの応援の時はチアの基本的なパターンで踊り、応援合戦の時にPerfumeの『スウィートドーナツ』『ジェニーはご機嫌ななめ』の振りで踊る。結局元の振り付けから少しチアっぽくアレンジしている。
 
見に来ていた母が「へー。最近は男の子でもチアするんだね」などというと、姉が「ああ。日本文理大学のチアチームとか昔から男女混合だよ」などと言って。おいたらしい。また母は「この歌、歌ってる子、可愛い声ね」などと言っていたので、姉は笑いを噛み殺すのに苦労したらしい。
 
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ボクはさんざんクラスメイトからも「なんでミニスカじゃないの〜?」と言われた。
 

ボクが応援合戦の後、自分の出番のマスゲームに出て、席の方に戻ろうとしていた時、セーラー服の女子中学生に声を掛けられた。●▲中学の制服だ。
 
「ねえ、君」
「はい」
「6年生だよね? 校区はどっち?」
「●▲中の校区です」
「おお、よかった。君さ、さっきの応援合戦の時、凄くいいアクションしてたね」
「ありがとうございます」
「マスゲームも見てたけど、動きがきれいでしっかりしてて、リズム感がいいし」
「マスゲームはあまり練習してなかったんですけどね」
「あまり練習してなくて、あれなら凄いよ。ねね、私、●▲中のチアリーディング部なんだけど、中学に入ったら、うちに入らない?」
 
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「あ、ごめんなさい。ボクは無理だと思います」
「どこか他の部にもう勧誘されてるの?」
「あ、いえ、ボク男なんで」
「えーーー!?」
「胸触っていいですよ」
と言って、ボクはそのお姉さんの手を取り自分の胸に触らせる。
 
「わっ。でも信じられない!」
「折角誘ってもらったのにごめんなさい」
「嘘みたい、こんなに可愛いし、声も女の子なのに。あ?もしかして応援合戦の時の歌、君が歌ってた」
「はい。こんな感じで」
と言って、ボクはトップボイスで『ジェニーはご機嫌ななめ』の冒頭を歌ってみる。
 
「きゃー! 君、凄く器用な子だね」
「ああ、そう言われることよくあります」
「ね、性転換してうちの部に入る気無い?」
「ああ、性転換いいですね〜」
 
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運動会自体に関しては、マスゲームは褒められたものの、徒競走ではダントツのビリなので父から不満を言われる。
「お前、あれだけ毎日走ってるのに遅いな」
「だいぶ速くなったよ。今年の1月の時点では100mが48秒だったけど、今は33秒だもん」
「おお、15秒短縮か」と姉は喜んでいるが
「そんなに遅かったんだっけ。100mが48秒って、それ歩いてるんじゃないのか?」
と父は半ば呆れ顔であった。
 
「ボクより遅い女子はクラスに2人しかいないよ」
「なぜ女子と比較する?」
 
母は笑って「まあまあ、それでも15秒も速くなったんなら頑張ってるんじゃないの?」
と言ってくれた。
 

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