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■夏の日の想い出・郷愁(11)

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私たちは、急遽制作することになった『青い豚の伝説』の楽曲を次の日程で録音した。
 
10.19-20,23(木金月) 『青い豚の伝説』
10.20-22,28(金土日,土) 『青い恋』
10.24-27(火〜金) 『銀色の地平』
 
『青い浴衣の日々』は『郷愁』用に録った音源をそのまま流用する。
 

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『青い豚の伝説』は軽快なナンバーで、ほとんどスターキッズのみで演奏している。20日の時点でかなりできていたのだが、金曜日なので午後から郷愁村に移動して『青い恋』の制作に入り、『青い豚の伝説』の続きは月曜日にやって完成させた。
 
『青い豚の伝説は』は実はPVで悩んだ。常識的にはアニメのPVを作りたい所だが、さすがに半月で制作するのは不可能である。
 
常識的には。
 
だいたいアニメの制作には短いものでも1〜2ヶ月は掛かる。
 
しかし私は昔麻央と2人でごく短時間でフラッシュ・アニメを作ったことがあった(麻央とは昔漫画を書いて雑誌の作品募集に応募したこともある)。それで私は麻央に、こういう感じのフラッシュアニメを作りたいんだけど、短期間で作れないかと電話してみた。歌詞を送ってくれというのでメールする。麻央からの返事は5分後にあった。
 
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「フラッシュの動きでいいのなら作れる。何分のアニメにするの?」
「曲の長さはたぶん4分くらい」
「その魔物との戦闘シーンだけど、静止画構成にしたらダメ?」
「それでいい」
「だったら10日くらいで作れる」
「それ頼む。料金は通常料金の倍払うから」
「分かった。豚ちゃんのキャラデザインはどうする?」
「私が描いて送る」
「じゃお願い」
 
私が豚ちゃん、機関車君、ウサギちゃん、魔王のキャラデザインを描き、政子の注文で多少直した上で麻央に(描きあげるたびに)FAXした。麻央はその日の内に30秒ほどの短いサンプルを作って送って来たが
 
「そうそう!こんな雰囲気の夢だったのよ!」
と政子が喜んでいた。
 
麻央に連絡してそれで進めてくれと言う。
 
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「OK。じゃ頑張るね。もう少しいいパソコンがあると速くできるんだけど、うちのはGPUが貧弱だから」
「パソコンの問題なら、お金出すから、それ買って」
「マジ?」
 
実際には新しいパソコンを買ってもソフトのインストールなどをしているとその準備で結構掛かるということで、麻央の先輩で趣味のフラッシュ制作をしている人のマシンを1台、半月間有償で借りられることになった。しかも魔物との戦闘シーンはその先輩が作り込んでくれることになった。
 
結局このアニメはわずか1週間で仕上がってきて、氷川さんがびっくりしていた。
 

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『青い恋』は休日組、『銀色の地平』は平日組での制作になった。
 
『青い恋』にはヴァイオリン奏者を4人入れている。これを演奏してくれたのは、伊藤ソナタ・桂城由佳菜・前田恵里奈・佐藤典絵の4人だが、彼女たちは金曜日の夕方から郷愁村に来て、音を入れてくれた。
 
郷愁村に来てみると、各部屋にブラウン管テレビが置かれているので、みんなびっくりしていた(8月には各部屋にはテレビが無く、テレビを見るにはデイルームまで来なければならなかった)。
 
これは若葉が「郷愁村というなら」と言って、ヤフオクなどで買い集めて各部屋に設置したものである。むろん地デジ・チューナーでつないでいる。
 
「この縦横比率、久しぶりに見た!」
という声もあがっていた。
 
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『銀色の地平』には曲をもらった時に最初に思ったように、千里の龍笛をフィーチャーすることにした。千里はバスケットの試合で土日がふさがり、午後もチーム練習があるということであったので、木曜日と金曜日の午前中に新宿のサブスタジオまで来てもらって吹き込んでもらった。
 
7月の事故の後、演奏能力も落ちたと聞いていたのだが、今回聞く限りはむしろ前よりレベルがあがっている気もした。バスケットでも日本代表に速攻で復帰してしまったし、演奏能力もここまで回復したのなら、作曲能力もすぐに回復するかも知れないと私は期待した。
 
しかし・・・一度死んで蘇生するなどという事故を経て、よくもまあここまで短期間に回復したものである。
 
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なお、千里の演奏中、例によってスタジオの機器の電子チップが壊れて交換するのは想定範囲である! 有咲が淡々と交換していた。有咲も8月の時は他のアーティストの音源制作をやっていて、こちらに参加できなくて済まなかったと言っていた。もっとも本来はあの時期はまだ『Four Seasons』の本格的収録に入る予定は無かったのである。今回の『郷愁』のやり直しに関しては、3月までしっかり空けてもらうようにしているからと張り切っていた。
 

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『青い浴衣の日々』のPVに関しては『郷愁』用に撮影していた映像を再利用して、私とマリの映像を入れたものを制作した。
 
花火大会の様子を撮影した映像(“メグとノン”が主演している)もあったので、これに私たち自身が浴衣を着て団扇(うちわ)を持ち散策している映像、甘味処に入ってメグたちと4人でかき氷を食べている映像、庭で花火をしている映像をミックスして『青い浴衣の日々』のPVを作った。
 
着ている浴衣はメグとノンは8月に撮影した時に使った浴衣をそのまま使い、私とマリのは、青の地に赤いバラ(ケイ用)と白いユリ(マリ用)の模様で、この撮影用にインクジェット・プリンタで印刷して1日で制作したものであるが、この季節に撮影するので実は裏フリースになっている。メグたちのも裏にフリースを貼り付けた。かき氷は特に頼んで作ってもらった。花火をしている場所は郷愁村の庭である。花火は★★レコードのスタッフが何とか売っている所を見つけ出してくれた。
 
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『銀色の地平』は1月に札幌でライブをした時に私とマリが雪の積もった地面を歩いている所を撮った映像があったのと、千里が以前海外遠征でロシアのオムスクに行った時の映像を持っているとかいうことで提供してくれたので、それと合わせることで、かなり美しいPVを構成することができた。私と政子が雪の中で戯れる映像も撮ったのだが、これは実はスタジオ内でフェイクスノーで撮った映像である。
 
『青い恋』は学校を舞台にしたドラマ仕立てのPVを作った。これに主演してくれたのは『アクア−奇跡の邂逅』で「ちんちん切られちゃうぞ」の台詞で話題になった古賀紀恵ちゃんと、男の子役は同映画で千里に相当する可能三恵を演じた品川ありさの男装である。紀恵ちゃんは20歳ではあるが、充分女子高生の制服が行けるし、品川ありさは学生服がよく似合う。ありさは以前『ペパーミントキャンディ』でも男装を披露してくれていた。
 
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撮影は都内江戸川区内で最近廃校になった小学校を区から借りて使用し、ブルー系のフィルターを掛けて撮影したかのようなモノクローム映像に加工している。古賀さんが熱演してくれて、とても可愛い、甘酸っぱい感じの作品に仕上がった。
 
この3つのPVは★★レコードの別々の部隊で同時に作業を進めてくれた。
 

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『青い豚の伝説』は10月28日(土)までに録音作業が終わった。最初からマスタリングを意識してミックスダウンを行っていたので、音源のマスターは翌日の29日(日)には出来上がってしまう。
 
これと並行して進めていたPVの制作が31日(火)に仕上がり、11月1日にCD,DVD,各々に封入するパンフレットの原稿データをプレス工場に持ち込むことができた。パンフレットの制作は、増渕さんが対外交渉や雑用をこなしてくれるので負荷の軽減された風花が中心になって進めてくれた。実際のデータ入力は詩津紅の妹の妃美貴がやってくれた。今回は知り合い総動員である。
 
こちらは11月15日(水)に発売することになっている。
 
一方和泉たちが制作を進めてくれていたベストアルバムは、当初の『郷愁』のプレス・スケジュールに合わせて10月30日(月)朝1番にプレス工場に持ち込みすぐにプレス作業に入ってもらった。
 
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こちらはプレスはそんなに急がなくてもいいと伝えたので普通の取り扱いでプレスされ、11月10日(金)までに、取り敢えず60万枚がプレスされた。
 

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『青い豚の伝説』のテレビ・ネットの広告は10月21日から流れ始めたのだが、実はこれはほとんどの音源を製作する前であった!この第1弾の広告では《タイトル未定》ということにして、『青い浴衣の日々』の音源と、苗場のライブの模様を使用して編集したビデオが使用されている。
 
それでも予約はまあまあ入り始める。
 
恐らく固定ファンが律儀に予約を入れてくれているんだろうな、と私は思った。
 
「ローズ+リリーの音源制作はどうも今年は難航しているっぽいね」
というつぶやきがツイッターに書き込まれる。
 
「最初『Four Seasons』というアルバムを作ると言っていたはずなのに、いつの間にか『郷愁』というタイトルに変更されているし、それがアルバムを作るまで曲が揃わなくてシングルになった上にタイトルも決まらないのかね?」
 
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「11月15日発売とされているけど、本当に発売されるのかな」
 

しかし同時に発表されたカウントダウンライブの方は大いに話題になったようである。
 
「一昨年も、昨年も雪の降る中で寒かったけど、今年は九州だから雪は無い」
「いや、そもそもドームだから寒くない」
 
「カウントダウンがローズ+リリーで、ニューイヤーコンサートがアクアか」
「これ宿泊セットで申し込まないと、個人でホテル取ろうとしても取れなかったりして」
 

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ところが10月28日から『青い豚の伝説』の曲とアニメが入ったシングルの第2段CFが流れると、騒然とした雰囲気になる。
 
「何これ可愛い!?」
という女性ファンの声があがる。
 
一方でゲーマー層からは
「1日で作ったようなアニメだ」
という声があがるが
「いや、これはどんなに頑張っても2週間は掛かると思う」
とyoutubeやニコ動にMADなどを上げている人たちがコメントする。
 
「たぶんこのアニメの制作を待つ間、シングルのタイトルを公開しなかったんだ」
とこちらの裏事情を推察するような書き込みもある。
 
また28日は11月15日にシングル『青い豚の伝説』と同時にベストアルバム『Rose + Lily ランチセット2017』が発売されることも発表された。前回ベストアルバムを発表して以降の曲から選曲されたことが七星さんにより説明される。
 
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このベストアルバムのCFでは、KARIONの4人がローズ+リリーのここ4年間の発表曲のタイトルが書かれたジェンガをKARIONの4人が順に引き抜いていく映像が映っている。そして少し離れた所からマリとケイが眺めている。
 
背景に流れている曲は『振袖』と『コーンフレークの花』である。このあたりは間違いなくベストに収録されるだろうというのは予想される所である。映像の中では美空がジェンガを両手に握り、小風が「こっち」と言った方の手に入っていた曲を《収録曲》と書かれた所に積み上げるなどの様子も入っている。
 
映像は蘭子が引き抜いたジェンガで全体が崩壊する所で終わっていた。
 
「ああ、蘭子というのはだいたいこういう役回りだ」
「蘭子はじゃんけんも弱かったはず」
「じゃんけん40連敗という記録を持っていると聞いた」
 
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28日朝に新しいCFを公開した時点から、新しいシングル、そしてベストアルバムの予約が大量に入り始める。
 
この日の12時からカウントダウンライブのファンクラブ予約(抽選)を受け付け始めた。お友達や家族と来るという場合、来場する全員の名前が必要で、入場時にはファンクラブ会員証か公的身分証明書が必要である。
 
今回も昨年同様に7割をファンクラブで発売し、3割が一般発売である。ファンクラブの申し込みは28日から3日間で抽選結果(競争率は2.6倍)が発表された後、送金を受け付ける。決済はクレカ(VISAデビットもOK)と郵便局の振り替えを用意しているが、9割がクレカで決済してくれた(入金処理が自動で行える)。残りは人海戦術で処理して11/10で締め切り。送金されなかった約500枚は結果キャンセル扱いとなり、その分は一般発売に回される。そして一般発売は11/11に発売されて、約9000枚が2時間で売り切れた。
 
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この時点で『青い豚の伝説』の予約は70万枚、『ランチセット2017』の予約は40万枚入っていた。★★レコードは町添専務の指示でベストアルバムの増産、正確には当初予約していた100万枚までのプレスをプレス工場にお願いした。シングルの方は発売日までに120万枚プレスできる予定である。
 

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夏の日の想い出・郷愁(11)

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