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■夏の日の想い出・ダブル(3)

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今年はKARIONはBステージ午後のトップで、ローズ+リリーはAステージの19:00から。最後から3番目である。Aステージのローズ+リリーの後は20:00からEliseの産休明けで活動再開したスイート・ヴァニラズ、そしてラストを飾るヘッドライナーは今年はバインディング・スクリューである。
 
私と政子が「Aステージ」のある植物公園に到着したのは8:40頃である。本来は8:20に到着する予定が交差点の暴走車の事故のおかげで30分遅れた。それで途中10分ほど休憩する予定の所を休憩せずにそのまま走って時間を短縮し、この時刻に到着した。
 
「良かった、間に合った」
と政子はキラキラした目で言う。
 
私は政子と手をしっかり握って人の波に乗り、Aステージに向かう。ステージに到着したのが8:55頃である。演奏は9:00からなのだが、私たちが行った時は機材の設置が終わり、スタッフの手で音の確認などがなされていた。
 
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定員8万人のAステージの観覧エリアがほぼ満員である。そして警備員もかなりの人数が動員されていた。制服のガードマンだけでもおそらく200人を越える。更に私服の警備スタッフも入れると600-700人の警備陣がいるのではないかという感じだ。ステージには制服のガードマンが6人も立っている。ステージ下にも8人居る。
 
9:00。
 
ゴールデンシックスのメンバーが6人出てくると、大きな拍手が沸き起こる。彼女たちが各々の楽器の所に就いた後、金色の衣装を着けたアクアが出てくると黄色い声がこの大会場にこだました。
 
「凄い歓声だね」
と政子が言うが、私もここまで興奮した大観衆を見たのは初めてだと思った。
 
なお、今年バンド以外でAステージに出るのはアクアとローズ+リリーのみである。
 
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「こんにちは、アクアです」
とアクアが挨拶すると観客の興奮度が更に増す。
 
「皆さんにお願いがあります」
とアクアは言った。
 
「ふつうのポップスのライブではみなさん立って踊ったりしながら聴くことが多いと思いますが、今日はひじょうにたくさんの方がここに入っています。演奏中に踊っていた場合に、誰かがバランスを崩したのをきっかけに将棋倒しなどの事故が起きたら大変です。それで申し訳ないのですが、今日の私のステージでは、みなさん、草むらの上に座って聴いて頂けませんでしょうか?」
 
先日の苗場でのステージでは、興奮した観客がステージに登ってきて楽器を壊し、伴奏していたゴールデンシックスのメンバーが怪我する事態まで起きている。そのため今回は大幅に警備員を増員したのだが、それでも何か起きた時には1000人程度のスタッフではとても制御できないし、今アクアが言ったように将棋倒しなどが起きたら死者が出る危険もある。
 
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そこで座って聴いてという要請になったのである。
 
カノンが出てきて自分のマイクで言う。
 
「ということで、今彼女が言ったように」
と言ってから
「もとい!彼女じゃなくて彼が言ったように」
と言い直すと、会場から爆笑が起きる。
 
「皆さん座りましょう。は〜い、Sit Down please, Asseyez-Vous s'il vouz plait, 請坐(チン・ズオ)、アンジュセヨ、もひとつおまけに座ろうね」
 
それで会場の観客が一斉に座る。立っていて満員状態なので、座るとどうしても濃度が過飽和になる感じであったが、隣同士・前後で少しずつ譲り合って何とか全員座ったようである。
 
「じゃ演奏中は立たないでくださいね〜。座ったまま拍手よろしく〜」
とカノンは言ってから
 
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「じゃ1曲目はアクアちゃん、自分で紹介してね」
とアクアに言う。
 
「はい、それでは最初の曲はケイ先生・マリ先生に書いて頂いた新曲で今月12日に発売予定の『ボクのコーヒーカップ』です」
 
割れるような拍手があり、それが少し収まりかけた所でゴールデンシックスの伴奏が始まる。そしてアクアも歌い出す。
 
この曲は実は千里が「ケイ風」に書いた曲なので、私はこの曲を聴いていると正直良心が痛む思いだったのだが、近くで囁くような声を聞いた。
 
「へー、ローズ+リリーの一番ピークの時期のテイストが戻って来てるね」
「うんうん。『言葉はいらない』とか『花の女王』の時期だよね」
「そうそう。あの時期がいちばん良かった」
「他の歌手に渡す曲でここまで品質が戻って来ているなら、また期待できるかもね」
 
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私は緊張した。むろん人によって色々な見方はあるだろう。その中のたった1人の意見かも知れないが、2013年頃に出した曲がいちばん良かったと言われると、自分の曲作りの仕方について、再度考えてみたくなった。
 

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その後アクアは『ボクのコーヒーカップ』のc/w曲『貝殻売り』(東郷誠一)、デビュー曲『白い情熱』(上島雷太)と歌った後、1980-90年代のヒット曲のカバーを歌う。
 
『赤いスイートピー』『ストレス』『常夏娘』『世界でいちばん熱い夏』、『White Love』、『LOVEマシーン』
 
『ストレス』ではミニスカウェイトレスの衣装を着て、お盆を持った女の子が4人出てきてバックで踊った。この4人はアクアが所属する§§プロの研究生らしい。4人は『常夏娘』『世界でいちばん熱い夏』ではウェイトレスの衣装を脱いでビキニ姿になり、『White Love』『LOVEマシーン』では白いワンピースをまとった。
 
そして最後にデビューCD c/w曲『nurses run』を歌って締めた。この最後の『nurses run』の演奏中には、アクアが出演している『ときめき病院物語』に出演している看護師役の俳優さんが10人ステージに上がってきて、その内の若手2人が実際にステージを端から端まで走るパフォーマンスまでしてくれ、大きな歓声があがっていた。
 
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私はその看護師の群れの中に、西湖まで看護婦の衣装を着て走っているのを見て微笑んだ。この『ときめき病院物語』は9月で終了だが、西湖は10月からの番組では今度は端役ながらもセリフのある役をもらえたらしい。
 

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演奏終了後、私と政子は会場を出る人の波に合わせて動き、植物公園に隣接する歴史の町にあるBステージまで行く。アクアのステージが終わったのが9:50くらいであったが、人が多いこともありBステージに到着したのは10:20くらいであった。控室に行き、KARION,トラベリング・ベルズのメンバーたちと合流する。私たちが行った時、まだ美空が来ていなかったが、10:50くらいに到着した。11:00-11:30が練習時刻に割り当てられていたので練習場所に行き軽く合わせた。
 
なお、今回政子は「ひとりにすると危ない」というのもあり、トラベリング・ベルズのグロッケン奏者として参加してもらっている。キーボードは美野里、ヴァイオリンは夢美、フルートは風花。今回、主要楽器では「臨時演奏者」ではなく、トラベリング・ベルズの準メンバーという感じのメンツが揃った。
 
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美野里と風花には私の目が届かなかった時の政子の監視役もお願いしている。私と美野里と風花の3人が気をつけていれば、政子をひとりにすることは無いだろうというところだ。
 
なお、それ以外に和楽器奏者など何人かの応援メンバーをお願いしている。
 
練習が終わった後は控室に戻ってお昼御飯となるが、政子と美空の前にはお弁当が2個ずつ置かれている。
 
「え〜?たった、これだけですか?」
などと美空が言うものの
 
「演奏前に食べ過ぎてはいけません」
とマネージャーの北嶋花恋が言う。花恋もKARION担当になった頃は、まだ付き人に近いただの雑用係的な動きだったが、さすがに2年もマネージャーをやっていると風格が出てきていて、特にハメを外しがちな美空には結構きついことも言えるようになっている。
 
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「じゃ演奏が終わってから食べ歩きしようよ」
と政子が美空に言う。
 
「よし、頑張ろう、同志」
などと美空は言っているが、風花が
 
「政子ちゃん、ローズ+リリーのステージがあるから、過食禁止」
と言う。
 
「じゃ食べられないじゃん」
と政子が不満を言う。
 
「じゃ明日の大阪のステージが終わった後なら食べてもいいよ」
と私は言う。
 
「じゃ、みそりんも明日大阪に一緒に来ない?」
「あ、行く行く。粉もんの食べ歩きだね」
 
とふたりは食べることなら意欲満々である。
 

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私たちが練習したりお昼を食べていた時間にBステージではAYAの演奏が行われていた。午前中ラストである。なお、昨年このフェスに出たあと事務所とのトラブルに巻き込まれたXANFUSは今年はバンド中心のFステージの方に移動している。Fステージには他にローズクォーツCM, Rainbow Flute Bands, ハイライト・セブンスターズ、ゴールデンシックスなどが出ている。Rainbow Flute Bandsにしてもハイライト・セブンスターズにしても若い世代に人気のアーティストなのでチケットが高額な夏フェスでは必ずしも動員を稼げない。その中でアクアが8万人のAステージをほぼ満員にするのは彼が幅広い世代の女性に人気であることを示す。
 
Bステージは午前中ラストのAYAのあとしばらくお休みとなる。その間に観客がたくさん出店に列を作っているので、政子と美空が、そちらに行きたそうな顔をしていた。
 
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「あ、あそこの**軒の焼きそば、去年も食べたけど美味しかったのよねー」
などと美空が言うと
「うんうん。私は一昨年食べたけど美味しかった」
と政子が言う。
 
「1個ずつくらいでよければ買って来ましょうか?」
と∴∴ミュージックの若い制作部員・冴子が言う。花恋もそのくらいならいいよと言ったので、屋台の方に行った。但し食べるのはステージが終わったあとということになる。
 
「しかし今回は焼きそば投げパフォーマンスができない」
などと美空は言っている。
 
「千里は今ニュージーランドだからね」
「あれできるのって千里ちゃんだけ?」
「たぶん千里か、あるいは彼女のライバルの花園亜津子さんくらいじゃないかって、薫が言っていたよ。あの技術は世界トップクラスだと思う」
「そんなに凄かったのか」
「その花園さんも千里と一緒にニュージーランドだね」
 
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