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発生的な性 - sex on rising


発生的な性(はっせいてきなせい)とは、受精卵が細胞分裂を繰り返し、胎児へと成長する段階での性である。

基本的には染色体の性を引き継ぎ、出生の性につながっていくが、この段階で化学物質などによる混乱が生じると半陰陽になる場合がある。

妊娠4週目くらいに原始生殖細胞が生まれ6週目くらいに下腹部付近で原始生殖腺となる。ここでY染色体?の中に含まれるSRY(sex-determining region Y)遺伝子というものが作用すると、原始生殖腺の内部の髄質(medulla)が発達して精巣睾丸)になり、外部の皮質(cortex)は退化する。これに対してSRYが存在しないか或いは存在しても働いてくれないと髄質は退化し、皮質が発達して卵巣になる。SRYの作用が中途半端の場合は、原始生殖腺の発達が中途半端になったり、性腺の片方が精巣、片方が卵巣になったりする場合もある。

(通常SRYはY染色体に乗っているのだが、稀に精子の減数分裂の際に誤ってX染色体の方にくっついてしまうことがある。この場合、SRYが抜け落ちてしまったY染色体を持つ精子が受精するとXYなのに女性型の子供ができるし、SRYがくっついてしまったX染色体を持つ精子が受精するとXXなのに男性型の子供ができる。ただし全ての仮性半陰陽をこのメカニズムで説明できるわけではないと考えられる)

これと並行して6週目くらいに性腺に近いところにウォルフ管(Wolffian duct)・ミュラー管(Mullerian duct)と呼ばれるものが形成される。精巣が存在する場合、普通、男性ホルモン(テストステロン)とミュラー管抑制因子が分泌されて、ウォルフ管が発達し、副睾丸輸精管精嚢射精管などが形成され、ミュラー管は縮小する。これに対して精巣が存在しないか、活動が不十分でテストステロンが少ないとウォルフ管は退化し、ミュラー管抑制因子が無いとミュラー管が発達して子宮卵管などが形成される。

なお男性のミュラー管は精巣垂(appendix testis)として副睾丸の近くに残留している。女性のウォルフ管は卵巣上体縦管(Gartner duct)として残留している。また、万一テストステロンだけが作用しミュラー管抑制因子が作用しなかった場合は、男性系と女性系双方の生殖器ができてしまう可能性もある。

10~12週目くらいには外性器の形成が行われる。

テストステロンが作用する場合は、生殖結節が発達して陰茎となり、生殖隆起(陰唇隆起)が左右癒合して陰嚢になって、尿道ヒダが尿道海綿体?になる。作用しなかった場合は、生殖結節は陰核となり、生殖隆起は大陰唇、尿道ヒダは小陰唇となる。また尿生殖洞の上皮からが形成される。

つまり、陰嚢の「縫い目」は大陰唇のなれの果て、陰茎の「縫い目」は小陰唇のなれの果てというわけである。また、上記で見るように女性器の形成に卵巣は基本的に関与していないし、精巣が存在しても機能不全の場合は男性器の形成は行われずに女性器が発達する。「人間の身体は基本は女性型で、男性型はそれを改造して作られている」といわれるゆえんである。

また精巣が存在しなくても、妊娠中の外性器が形成される時期に飲んだ薬剤や腫瘍などの影響で、テストステロンに似た作用をする物質が胎内に作用すると、本来女の子であるのに男性系の外性器ができてしまう可能性もある。

染色体の性, 半陰陽, 性の基準


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