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■夏の日の想い出・幼稚園編(3)

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お股を偽装した状態で立ち上がると、身体のしわがその絆創膏付近に集まってくるので、ちょっと指で押すと、まるで割れ目ちゃんみたいな感じになった。その状態で、私は普通にパンツを穿き、旅館の子供用浴衣を着て、母・姉と一緒に旅館内の温泉に行った。
 
服を脱いで裸になった時、小1の従姉の明奈からお股を見咎められる。
 
「あれ? 冬ちゃんって、おちんちん無いのね」
「さっき、取られちゃった」と私。
 
「ああ、おちんちん付いてたら女湯に入れないから、取っちゃったよ。お風呂あがってから、またくっつけてあげる」などとうちの母。
 
「へー。取っちゃったんだ。じゃ、今は女の子と同じなのね」
 
「冬ちゃんは凄く可愛いから、ずっとおちんちん付いてない方がいいかもね。もうくっつけなくてもいいんじゃない?」
などとと伯母も言う。
「お母さん、私もおちんちん取っちゃったから付いてないの?」と明奈。
 
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「そうだよ。明奈も凄く可愛かったから、おちんちん無い方がいいね、と言って取っちゃったんだよ。小さい頃にハサミでチョキンと切っちゃった」
などと伯母もノリで言う。
 
「ふーん。でも私、おちんちん付いてても良かったなあ。立っておしっこしてみたかった。冬ちゃんは、おちんちん付いてた時は立っておしっこしてた?」
 
「あ、私は立ってしたことないよ。いつも座ってしてたもん。おちんちんなんて邪魔なだけだよ」
「ふーん。そんなに邪魔なのか。じゃホントに無くてもいいんじゃない?」
 
そんな感じで冗談なのか本当なのか判然としない会話をした。
 
何だかとても広い温泉だった記憶がある。女の子同士に近い感覚を持てたこともあったのか、明奈とは意気投合したので、ふたりであちこち走り回ったりして、叱られた。
 
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色々なお風呂があって、木の香りがするお風呂、白く濁ったお湯の入っていてなんだかぬるぬるした感じのお風呂、電気が通っていてピリピリするお風呂、滝みたいなお風呂、などがあったことが、小学生の時に書いたノートには描かれている。
 

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お風呂を上がってから、一緒に御飯を食べに行く。どんなものを食べたのかはさすがに覚えていないが、鶏の天麩羅が美味しかったと、ノートには書かれている。
 
食事の席で明奈から訊かれる。
「冬ちゃん、おちんちんくっつけちゃった?」
「うん。くっつけられちゃった。本当は要らないんだけど」
「ふーん。だったら、また取っちゃえばいいのに」
 
「でも冬ちゃんって、髪を長くしてるし、優しい顔立ちだから、女の子の服を着せると可愛くなりそう」
と伯母に言われた。
 
「うん。この子、赤ちゃんの頃からよく女の子と思われていたね。可愛い服を着たがるから、私も結構萌依のお下がりを着せてたし。そもそも、この子って生まれる前も産婦人科の先生が『女の子です』と言ってたのに、生まれてきてみたら、なんかお股に付いてるから『え?』と思ったよ」
と母が言う。
「女の子と信じてたからベビー服も女の子のばかり用意してたし、名前も冬子にするつもりだったんだよね」
 
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「明奈の服ちょっと貸そうか。明奈はサイズ110だから、冬ちゃん着れそう」
「あ、着せてみようか」
 
などという話があり、貸してもらった明奈のワンピースを部屋で身につけると
「可愛い」
などと言われる。
「こういう服を着せたら、もう冬子ちゃんでいいね」
「このまま本当の女の子にしてしまいたいね」
「髪は三つ編みとかにしても可愛くなりそう」
「ああ、この子、小さい頃はセーラームーンみたいなツインテールにしてたんだよ」
「へー」
「でも何かで髪押さえた方がいいね」
 
などと言っていたら姉が
「あ、私のカチューシャ貸してあげる」
と言い、花のカチューシャを貸してくれた。
 
このワンピースに花のカチューシャを付けた写真は数枚残っている。
 
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翌日は別府駅からソニックと新幹線で博多に移動した。私は明奈から借りたワンピースを着たままである。そしてこの日は名古屋のドーナツショップでもらった「りりか」の女の子パンティを穿いていた。
 
博多駅の地下街で純奈と明奈も水着を買ってもらう。その時、姉が
「あ、冬のパンツの換えも買ってあげようよ」
などと言ったので、母は
「ああ、そうだね」
と言って、私に合うサイズの女の子パンティ2枚組を1つ買ってくれた。キティちゃんもどきという雰囲気の猫キャラのパンティだった。
 
その後、電車で一緒に福岡市近郊のレジャープールに行った。
 
6人で一緒に女子更衣室に入り着替える。
 
「全員女だから便利ね」と母。
「男の子が混じってると面倒よね。私も春絵も男子更衣室には入れないし」
などと伯母。
 
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母も伯母も私を女の子として扱う「お遊び」を楽しんでいたようであった。
 
「あれ、またおちんちん取ったの?」と明奈。
「うん。女の子水着をつけるから、おちんちんは取っておこうね、って言われた」
「男の子じゃ、こんな可愛い水着は着れないもんね〜」
 
更衣室の中で、私と姉はキティちゃんの水着、純奈と明奈はセーラームーンの水着を着た。胸の所も隠す水着って初体験だった(と思う)ので、何だか「女の子としての自分」を認識してドキドキした。
 

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「考えてみると、あんたって小学校に入る前は男子更衣室を使ったことが無いよね」
などと後に母は言っていた。
「お父ちゃん、いつも忙しかったし、お父ちゃんと遊びに行った記憶ってあまり無いもん」
「そうそう。だからあんた、多分小さい頃は男湯にも入ったことないんじゃないかなあ」と母。
 
「あ、そうかも。私、少なくとも小学校に入ってからは男湯に入ったことないから、私って一度も男湯は経験してないのかもね」
「ちょっと待って。あんた、小学校の修学旅行はどうしたのよ?」
「女湯に入ったよ」
「呆れた。よく入れたね。でも中学の修学旅行は?」
「あれはそもそもセーラー服着て参加したしね」
「えー!?」
 
と言って母はおそるおそる
「高校の修学旅行は?」
と訊く。
「もちろん女湯に入ったけど。あの時期はローズ+リリーで女の子として全国飛び回ってたから、ツアー先のホテルでも女湯に入ってるし。私が男湯に入る所をファンに見られたりしたら大変じゃん」
 
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「うっそー!!」
 

この時、私は直前にお股の所を偽装されていたので、女の子水着をつけても、お股の所が変に盛り上がったりはしていなかった。このお股がスッキリしているのがいいなあ、と私は思っていた。ただ問題点はこのままではトイレに行けないので、水分控えてなさいと母から言われていた。髪が長いので3つにまとめた上で巻いて水泳用帽子の中に収納する。
 
私は当時泳げなかったので、もっぱら水遊びをしていたと思う。ビーチボールとかで遊んだ記憶が何となく残っている。姉と純奈が水深のあるプールに行って泳いでいるので、私と明奈は浅いプールで遊んでいた。姉たちの方に伯母が付いていて、私たちの方に母が付いていた。
 
最初、私と明奈のふたりでボール遊びをしていたのだが、明奈の投げたボールが逸れて、飛んで行ったのを取りに行ったら、同じくらいの年の女の子と接触した。
「あ、ごめんなさーい」
「こっちもごめんなさーい」
 
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などと言ったのをきっかけに、その子たちのグループ3人と一緒に遊ぼうか?という話になる。5人で円陣バレーのような感じでビーチボールをして楽しんだ。考えてみると「5人」という人数は円陣バレーするのにとても都合のいい人数だ。それぞれ向かい側右手の子に向かって打てばきれいに全員回るのである。
 
「そちらきょうだいですか?」
「私たち、従姉妹〜」
「あ、私たちも従姉妹〜」
 
というので、お互いに名前を名乗った。
 
「こちらはアキちゃん、フユちゃん」
「こちらはロコちゃん、トモちゃん、まあちゃん」
 

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この相手の女の子たちの名前は、うちの姉がこの旅行のことを夏休みの宿題の作文に書いたものが偶然残っていたので確実なのだが、この時、私と同じくらいの感じの女の子<まあちゃん>が強いインパクトを与えたようで、私のノートにも「マサちゃんたちと遊んだ。楽しかった」と書かれている。
 
この「まあちゃん」あるいは「マサちゃん」というのがひょっとしてその時期福岡市に住んでいたはずの政子だったのではないかという可能性を考えてみたことはあるのだが、分からない。どうせ向こうは覚えてないだろうし、もし覚えていたら、女の子水着を着た姿を晒していたことになり、藪蛇なので訊いたりするつもりもない。
 
また、ノートには「滑り台が怖かった」と書いてあるので、きっとスライダーをしたのだろうが、私はだいたいそういうのにしても、ジェットコースターにしてもそんなに好きではない。ハーモニーランドのコースターはあまり恐怖感のないものだったので良かったのだろうが、このプールのそばに併設されている遊園地のコースターはプールの方から見ていても怖そうで、乗りたくなーいと思った。
 
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3時間ほどプールで遊んでから出る。みんなでシャワーを浴びて更衣室に入る。
 
「また男の子に戻っちゃうの?」
「冬は愛知に戻るまでは女の子のままでいいんじゃない?」
「このままずっと女の子のままでもいいかもね」
「ああ、もうおちんちん捨てちゃおうか?」
 
などということで、水着を脱いで身体を拭いた後は、朝から穿いていた<ナースエンジェルりりかSOS>の女の子パンティを穿いて、明奈から借りているワンピースを着る。
 
みんな着替え終わった所で、姉や純奈が
「ジェットコースター乗りたーい」
と言ったので、みんなで遊園地の方に行った。
 
私はジェットコースターは嫌だぁと思っていたのだが、幸いにも!?この時は身長制限に引っかかり、乗らずに済んだ。明奈は乗りたがっていたが、やはり身長が足りなかったので、ジェットコースターには純奈と姉の2人で乗った。私と明奈は「じゃ、あんたたちはこちら」と言われて、メリーゴーランドに乗る。
 
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夏休みでもあり、ジェットコースターもメリーゴーラウンドも結構な列ができていた。見ていると、男の子は馬に単独で乗せ、女の子は馬車に2〜3人組で乗せている感じだった。
 
並んでいる列の少し前に、先ほどプールで一緒になった「マサちゃん」がいたので手を振ったら、こちらにずれてきて、一緒におしゃべりする。
 
「そちらのお姉ちゃんたちは?」
「ジェットコースターに行った。私も乗りたかったんだけど、背丈が足りないって言われた」とマサちゃん。
「あ、私も背丈足りないといわれた」と明奈。
「私はあまり乗りたくなかったから助かった」と私。
 
「えー?楽しそうなのに」
「怖そうだよお」
「いくじが無いね」
 

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そんなことを言いながらもゆっくり列が進み、やがて順番になる。私たちは3人で一緒に馬車に乗った。
 
待つ時間は長かったが、回っているのはほんの短時間である。すぐに終わってしまう。それでも
 
「楽しかったね〜」
「ね、観覧車にも乗りたーい」
などというので、双方の付き添いの親も同意して、3人で観覧車に行き、一緒に乗る。
 
「わあ、海がきれい」と明奈が言い、童謡の「海」を歌い始めた。私もマサちゃんもそれに唱和するが・・・・
 
「マサちゃん、歌下手ね」と明奈が言う。
「うん、私歌下手なの」とマサ。
 
「ね、ね、ゆっくり歌ってみようよ。そしたらマサちゃんも合わせられるかも」
と私は提案してみた。
 
「うん。いいよ。じゃ、ゆーーーくり歌おう」
と言って明奈は、1音を4〜5秒ずつ伸ばしながら、また「海」を歌い始める。すると、マサは最初は調子っ外れの音を出すのだが、「うーーーーーーー」とか「みーーーーーーー」とか、音を長く伸ばしている内に途中で私と明奈が歌う音に合わせてくるようになった。
 
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私たちはそういうゆったりとしたペースで、歌ったが、最後の方はマサちゃんもかなり短時間で、私と明奈が歌う音に合わせてくるようになる。
 
「マサちゃん、ちゃんと歌えるじゃん」
「うん。私、自分でも今のはわりとうまく歌えた気がする」
「マサちゃん、練習すれば、もっと上手になるよ」
と明奈は言った。
 
そんなことを言っている内に観覧車は地上に着き、私たちはバイバイして別れた。
 

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夏の日の想い出・幼稚園編(3)

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